こんにちは、Dr.komakoです。
うつ病の回復過程には、急性期・回復期・維持期があるわ。
うつ病の回復期はどんなふうに治療が進んでいくのかしら?
うつ病の回復期はどんなふうに治療が進んでいくの?うつ病の回復期とその回復過程
■うつ病の回復期の症状
抗鬱剤が効いてくると、うつ病の一番つらい症状が和らいでくるわ。
自分でも、「よくなってきた」という実感を感じるはず。
でも、うつ病の回復期では症状はまだ不安定で、よくなったり悪くなったりを繰り返すの。
ストレスに対抗する力はまだ足りないから、ちょっとしたことで症状をぶり返してしまう心配があるわ。
■うつ病の回復期の治療
もし、うつ病で入院をしていたとしたら、回復期は退院を考える時期ね。
通院治療を行っていても、まだまだ定期的な通院と服薬は必要よ。もしも通っている病院にリハビリを行う施設があるのなら、リハビリに通い始めるのもいいかもしれないわ。
回復期には、病期の症状が悪化しないように観察しながら少しずつ生活の負荷をかけて行くの。
薬の量は、回復期の初期は減らすことはできないわ。
薬は十分に回復して、日常生活を行うことができるようになってから調節していくのよ。
■うつ病の回復期の過ごし方
●生活リズムを整える
うつ病の急性期では、とにかく休養が大切だったわ。でも、回復期になると、少しずつ病気になる前の生活に戻るための準備を始めて行くの。
でも、無理は禁物よ。まず、朝起きて夜に眠るという生活のリズムを整えることから始めてみてね。
●活動と休養のバランスをとる
生活リズムが整って来たら、少しずつ、できること、やってみたいと思うことをやってみましょう。
実際に何かをやっていたら、疲れやすくなっていたり、集中ができなくなっていることに気付いて落ち込むかもしれないわ。
でも、少しずつ回復していくものなの。あせらないで。
最初は、元気だったころの30%の力が出せたら充分よ。50%を目指していきましょう。
この時期におすすめの活動は、近所を散歩することとか、すぐに終わる家事のお手伝い。簡単な脳トレやすぐにできる手工芸のような趣味の活動よ。
●外出をする
ちょっとずつ元気が出てきて、近所のお散歩や家事のお手伝いが苦にならなくなったら、ちょっと思い切って外出してみましょう。
誰かとランチに行ってみたり、好きな本を買いにいったり。少しずつ時間を増やして行ってね。
●うつ病になった原因を考えてみる
病期が回復して来たら、うつ病になった原因について、考えてみる時間を持って欲しいの。
うつ病になる人は、責任感が強かったり、完璧主義な人が多いわ。
頼まれたら断れない、やすめない、悲観的に物事を考えすぎる・・・。うつ病になりやすい性格傾向って、あるのよ。
病気がせっかく良くなっても、同じことを繰り返したら、また病気になってしまうわ。
うつ病には認知行動療法という心理療法がとても有効なの。
自分一人でできるワークブックも売っているし、家族に協力してもらってもいいわね。
■うつ病の回復期の注意点
うつ病が回復期は、自殺の危険が高い時期でもあるの。
急性期の消耗しきっているときは、自殺をするエネルギーもないけれど、回復期にさし掛かるころになると、気持ちは回復しきっていないけれど、行動を起こすエネルギーはあるという状態になるわ。
でも、病気は回復するし、悪い状況ばかりが続くわけではないわ。
絶対に自分を傷つけるようなことはしないでね。
うつ病の回復期で気をつけたいことのもう一つは、焦ること。
元気になってきたからといって、すぐに仕事に復帰しようとしてはいけないわ。
うつ病の回復期は、いわばリハビリの期間よ。仕事を焦ってはじめてしまって、病気の症状がぶり返してしまわないように、回復期はしっかりとリハビリに努めてエネルギーを蓄えて。
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