Dr.komakoのおんなのよろず診療所

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アルコール依存症ってなに?単なる酒飲みと依存症の境界線とは

こんにちは、De.komakoです。

 

アルコール依存症は、女性の方が進行しやすいのよ。
ひとたびアルコール依存症になったら、お酒と上手に付き合っていくことは不可能になるわ。

ではそもそも、アルコール依存症と酒飲みとの違いってなんなのかしら?

 

アルコール依存症ってなに?単なる酒飲みと依存症の境界線とは

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アルコール依存症とアルコール依存の違い


お酒を毎日飲む人はたくさんいると思うの。そんな人は、家にお酒を切らさないようにしているのではないかしら。「今日は飲まないようにしよう。」と心に決めて、わざと家にお酒が無い状態を作ることもあるでしょう。


でも、いざお酒が無い状態で一日を過ごそうと思ったら、イライラしたり、落ち着かない気持ちになって、結局お酒を買いに行ってしまったということを経験したことは無いかしら?

 

こんなふうに、お酒が無い状態で何とか手を尽くしてお酒を探したり、手に入れようとする行動を「薬物探索行動」と呼ぶの。

 

「薬物探索行動」があらわえたら、アルコールに対する「精神依存」が形成されたと考えてもいいわ。心が依存物質であるアルコールに依存している状態なの。


でも、「精神依存」の段階だけでは、アルコール依存症と診断されることは無いわ「精神依存」の状態でも、社会生活を維持するために、アルコールの量をコントロールすることができるからよ。

 

でも、お酒の量がどんどん増えてきて、社会生活に影響を及ぼしてくることがあるわ。

 

  • 肝臓など、身体への悪影響を及ぼしてもお酒をやめられない。
  • お酒のせいで会社に遅刻したり、休んだりする。
  • お酒のせいで家事がおろそかになる。
  • 夫婦関係や家族関係に悪影響が出ている。

 

こんな状態を、「アルコール関連障害」と呼ぶわ。

 

「アルコール関連障害」が起こって初めて、アルコールとの付き合い方を変えなければいけないという自覚を持つ人が多いわ。


お酒を飲む量や、頻度を減らす人も出てくるわ。これで、上手く行けばいいのだけど、一定の量のアルコールが体にある状態が長く続くと、お酒をやめて体の中のアルコール濃度が少なくなると、体に不調を感じることがあるの。


手が震えたり、寝汗をかいたり、イライラしたり。


アルコールを飲まない状態が体の不調をおこすことを「アルコール離脱症候群」と呼ぶわ。


これは、「精神依存」に加えて「身体依存」が形成された状態を表しているの。

「身体依存」が形成されて初めて、アルコール依存症という診断が下されるわ。

 

アルコール依存症になるとなぜいけないの?

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アルコールに対して、「精神依存」していても、「身体依存」していても、自分の問題だからいいじゃない、と開き直る人が多いわ。アルコール依存症になっても、ちゃんと仕事や家事をこなしていれば何の問題もないという人もいるわ。


アルコール依存症の人はそもそも、自分がアルコール依存症であることや、それによって周りに影響を与えていることについて、なかなか認めようとしないものよ。

 

確かに、お酒をたくさん飲んでも、二日酔いで辛い思いをしても、日中手が震えてイライラしていても、自分のするべき仕事を果たしていれば問題はないのかもしれないわ。


でも、それくらいの状態で治療を始めることができたら、アルコール依存症による健康被害は少なくて済むし、周りの人を巻き込んで辛い思いをさせることもないわ。

 

アルコール依存症は、少しずつ進行していくの。


「身体症状」が形成されると、お酒の飲み方が変わってくるわ。アルコールの離脱症状を避けるために、いつも決まった時間になると決まった量のお酒を飲まないと気が済まなくなるの。だんだん、頭からお酒の事が離れなくなって行くわ。


この状態は「連続飲酒発作」と呼ぶのだけれど、これくらいの飲酒習慣の人は、世の中にたくさんいるわよね。

 

日本人の約3.5%(約57000万人)はアルコール依存症を疑うお酒のみで、0.7%(約200万人)は明らかなアルコール依存症だといわれているわ。

 

「連続飲酒発作」は、徐々にエスカレートしていき、食事をとらず、着替えや入浴もせず、ひたすら朝からお酒を飲み続けるようになるわ。


会社勤めをしている人は、休日は朝からお酒を飲んでいるという人も多いのではないかしら?

 

「連続飲酒発作」が続くと、しばらくしたら体がお酒を受け付けない状態になるわ。
しばらく断酒の状態が続いて、アルコール離脱症状に苦しんだ後、再び「連続飲酒発作」に陥るような状態を「山形飲酒サイクル」というわ。

 

さすがにこの状態になると、社会生活に大きな影響が出てきてしまうし、身体にも悪影響が現れてくるわ。

 

仕事をしているから、さすがにここまではいかないと思っているかもしれないけど、年末年始やゴールデンウィークのような、大型連休があったらどうかしら。

 

5連休のはずが、そのまま会社に行けなくなったって言う事も、結構ある話なのよ。

 

 

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