こんにちは、Dr.komakoです。
アルコール依存症は、女性の方が進行が速いの。
アルコールは身体にたくさんの悪影響を及ぼすわ。
あなたがもしもアルコール依存症ではないかという不安を抱えているのなら、身体にどんな症状が出るのか知ってほしいの。
身体を壊してまで、お酒を飲み続けたいのかどうか、考えてみるきっかけになったらうれしいわ。
アルコール依存症による身体の症状は?
肝臓の障害
肝臓は、アルコールを分解して無毒化する大切な臓器よ。長期間アルコールと闘っていると、肝臓は疲れて病気になってしまうわ。
- 脂肪肝:肝臓に中性脂肪がたまって大きくなっている状態よ。脂肪肝はとくに症状はないけれど、さまざまな生活習慣病の原因になるわ。アルコールによる脂肪肝を放っておくと、やがて肝硬変になるわ。
- アルコール肝炎:脂肪肝の状態を放置して飲酒を続けると、肝臓が炎症を起こして腹痛や黄疸、発熱といった症状を起こして、死に至ることがあるわ。
- 肝硬変:肝臓の細胞が死んでしまって石のように固くなる病気よ。アルコールによる肝臓の病気の最終段階といわれ、死に至る可能性が高くなるわ。
脂肪肝の段階でアルコールをやめると、肝臓の病気で死を迎える危険性はなくなるわ。
すい臓の障害
アルコールを長期間飲んでいると、すい臓が炎症を起こすの。激しい腹痛が起こるけど、鎮痛剤が効かないことが多いわ。アルコール性の膵炎には、急性のものと慢性のものがあるの。慢性の膵炎は、糖尿病の原因になるわ。
胃腸の障害
- 急性胃粘膜病変:突然の腹痛、嘔吐、吐血、下血をおこすわ。胃や十二指腸の粘膜に潰瘍やびらん、炎症が起こっているの。お酒を飲まないでいると、症状は改善するわ。
- マローリー・ワイス症候群:食道の下の方から胃の上の方の粘膜に亀裂が入って吐血するの。大量の飲酒で嘔吐を繰り返した時におこるわ。
- 吸収不良症候群:アルコール依存症の人は、腸から栄養を吸収する力が弱くなっているの。普通に食事をしていても、栄養障害が起こることがあるわ。
心臓の障害
長期間アルコールを飲んでいると、心臓の筋肉細胞が死んで、心臓の壁が薄くなるの。薄くなった壁は血液の圧力に耐えられなくなって、膨らんでいくわ。このような状態をアルコール性心筋症と呼ぶの。
疲れや息切れ、動悸、むくみなどの症状が現れるわ。
筋肉の障害
アルコール・ミオパチーと言う病気にがあるの。
急激に進行する急性アルコール・ミオパチーと、徐々に症状が進んでいく慢性アルコール・ミオパチーがあるわ。
急性アルコール・ミオパチーは、急激に手足の筋肉に痛みが走ったり、脱力、浮腫、筋肉の壊死が起こるわ。
慢性アルコール・ミオパチーは、徐々に身体の中心部の筋肉が委縮して力が入らなくなって行くわ。
脳神経障害
アルコールを長期間飲んでいると、脳の細胞が委縮していくの。
初期の症状は、怒りっぽくなるなどの性格の変化や物覚えが悪くなる、判断力が鈍くなるといった症状が起こるわ。進行すると、無関心・うつ状態・倦怠感といった症状が起こるの。
アルコールによる栄養障害が原因で、ウェルニッケ脳炎という運動障害や意識障害を起こす病気があるわ。点滴による治療でよくなるけれど、ほとんどの場合、コルサコフ症候群という、記憶障害を併発しているの。コルサコフ症候群になると、最近の事を全く覚えられなくなってしまうの。思考能力は保たれているから、作り話を次々にして取り繕うようになるわ。
目の障害
視野の中心部が見えなくなって徐々に視力が落ちて行くの。断酒によって改善することが多いわ。
がん
長期間の大量飲酒は、様々な臓器のがんの発生率を高くするわ。
胎児への障害
妊娠中にアルコールを飲んでいると、死産の確率が高くなるわ。
心臓の病気や知的障害、発育障害などの障害を持って生まれてくる確率も高くなるわ。
その他
貧血や、足の関節の骨が腐ってくる大腿骨董壊死、高尿酸血症など、他にもたくさんの症状が起こるわ。
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