こんにちは、Dr.komakoです。
今日は、医療保険についてのお話をするわ。
クリニックにやってくる人は、当然だけどみんな病気になっているわ。風邪とかインフルエンザとか、すぐに治って後遺症もない感染症ならいいけど、医療保険に入っていないのに慢性疾患にかかってすごく後悔している人が、案外多いの。とくに、20代や30代の独身女性。(多分男性もよね?)
バセドウ病は若い世代でもかかることが多い病気よ。
バセドウ病になってから保険の大切さに気が付くことが多いの。でもバセドウ病になっても、保険に入ることができるのかしら?
バセドウ病でも保険に加入できる?
保険の種類にはどんなものがあるの?
病気に関する保険には、入院した時に保障がおりる医療保険、がんの治療に特化した保障内容のがん保険、亡くなった時に遺族に支払われる生命保険があるわ。
今回は、医療保険についてのお話をするわ。
医療保険の中にも3つの種類があるの。
- 一般の保険:主に健康な人を対象にした医療保険よ。保険料が安くて、終身保障のものなどたくさんのバリエーションがあるわ。健康についての告知が必要で、医師の診断書が必要なこともあるわ。
- 限定告知型保険・引受基準緩和型保険:一般の保険に比べて健康に関する告知の条件が緩やかなの。だから、持病を持っている人でも入りやすいのよ。保険料が一般の保険に比べて割高になっていることがあるわ。それに、持病に関しては補償対象外になることがあるの。
- 無選択型保険:健康告知が必要のない保険なの。持病があって保険に入れない人でも入ることができるわ。保険料は割高で、給付金は少ないし、持病に関しては保障されないことが多いわ。
健康告知でバセドウ病を隠すとどうなるの?
保険の契約をするときに、過去の怪我や病気、今の健康状態や障害の状態、職業などについて、保険会社から告知書で尋ねられるわ。
告知書には正確な内容をこたえる義務があるの。
もし嘘の告知をしたり、病気を隠したらどうなるのかしら。
保険会社に嘘がばれたら、契約を解除されるとおもうわ。給付金を請求したら、保険会社は過去の既往歴を調べることのなっているの。嘘の告知はほとんどの場合ばれてしまうわ。嘘の告知をしていると、保険金が下りてこないことがあるわ。
保険のシステムってどうなっているの?
保険は、まず、加入者が出しあったお金を集めておいて、そこから病気になってお金が必要になった人に支払うというシステムなの。そのシステムの中に、重度の慢性疾患を持っていて入退院を繰り返す人と、健康でなかなか病気にならない人が混じっていたら、不公平でしょう?
だから、健康な人だけが割安な一般の保険に加入できるの。持病を持ってしまうと保険料が割高な保険に入らなければいけなくなったり、一般の保険に加入できても保険料が上がったり給付金がおりる時に制限がかかったりするわ。
保険は加入者が公平であるようにリスクによって入る保険の入り口を変えているのよ。
バセドウ病になるとなぜ保険加入に制限かかかるの?
バセドウ病は、甲状腺の機能が慢性的に亢進する病気なの。長期的な薬の服用やアイソトープ、時には手術による治療が必要になるわ。
バセドウ病になると、代謝が活発になって常に運動しているような状態になるわ。心肺機能や内臓器官に影響を及ぼすし、周期性四肢麻痺のような筋肉の麻痺やイライラや落ち着きのなさのような精神機能への影響も起こるわ。治療によって症状は改善されるけれど、保険に加入するときには、バセドウ病はたとえ病状が安定していてもリスクとみなされてしまうのよ。
バセドウ病にかかったらどんな保険を選べばいいの?
バセドウ病にかかっても、一般の保険に加入できる可能性はあるわ。保険によっては、保険料が割り増しになったり、補償内容に制限がかかることも考えられるけれど、できれば割安で終身保険のある一般の保険に加入しておきたいわよね。
保険に加入するときは、
- 現在の症状
- 行っている治療
- 手術を行ったかどうか
- 手術後の病理検査の結果(悪性でないかどうか)
- アイソトープなどの治療を行ったかどうか
- 通っている病院の名前
- 飲んでいる薬の名前
を正確に伝える必要があるの。
保険は会社によって保険料や補償内容、告知に対する引受基準が変わってくるわ。ある会社の保険がだめでも、別の会社に申し込んだら加入できたということもよくあるの。
まずは、どんな保険があるのか生命保険の資料を一括請求してみるといいわ。
複数の資料が送られてくるから、自分の条件に合った会社に申し込んでみるといいわね。
でも、保険って実はとても難しいの。同じ保険でも、入る人の健康状態や職業によっても、加入条件が変わることがあるわ。パンフレットの小さな文字を読んで、自分に当てはめて理解するのは素人には不可能なことのように感じるわ。
それで、面倒になって月々の保険料だけで選んでしまうことになるのかもしれないわね。
保険を選ぶときは、保険の無料相談窓口で相談したほうがいいとおもうわ。保険のプロであるフェイナンシャルプランナーが、複数の会社から加入できる可能性が高くて条件のいい保険を選んでくれるの。
とりあえず入った保険を数年後に見直したいと思っても、健康状態が悪化していたら、有利な条件で見直すことができないもの。
納得して保険に入るためには、信頼のできるフェイナンシャルプランナーさんに出会うことがとても大切よ。信頼できる甲状腺の専門医に出会うことが大切なのと同じね。
保険の窓口に行っても
- 保険の加入を急ぐ
- 特定の会社を進める
- 理解できる説明ができない
- 質問に明確に答えられない
こんな担当者がついたときは、相談する窓口を変えたほうがいいかもしれないわね。
まとめ
バセドウ病になると、治療期間の長さや甲状腺ホルモンの低下による心臓や臓器への影響などから、保険の加入が難しくなるの。
でも、加入が難しいからと言って、嘘の告知をしては絶対にいけないわ。
せっかく保険に加入していても、告知の仕方が悪くて保険金がおりないということも避けたいわ。
保険にはたくさんの種類があって、会社によって一般の保険に加入できる可能性もあるの。保険は、生涯の買い物の中で家と車に次いで高い買い物だといわれているわ。
たくさんの資料を請求したり、プロに相談して、納得のいく保険に加入してね。