こんにちは、Dr.komakoです。
子宮筋腫は4人に1人の割合でできるといわれているの。良性とはいえ、子宮に腫瘍ができるのだから、不妊の原因にもなるのではないかしら。
妊娠を考えていて、子宮筋腫もあるという人は、気になることよね。子宮筋腫と不妊について、考えてみましょう。
子宮筋腫は不妊の原因になる?
子宮筋腫が妊娠に与える影響
不妊の原因ワースト3は次の通りなの。
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子宮内膜症
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卵管障害
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原因不明
この通り、ワースト3の中に子宮筋腫は入っていないの。不妊の原因の1位である子宮内膜症は、不妊症の原因の50%以上を占めているの。2位の卵管障害が25%以上だから、子宮筋腫が原因で不妊になっているという人は、意外と少ないことが分かるでしょう?
でも、確かに子宮筋腫は不妊の原因になるわ。子宮筋腫が原因で起こる不妊には、次のようなものがあるわ。
着床障害
子宮筋腫が子宮内膜にできることによって、子宮の内腔が変形して受精卵が着床しにくくなってしまうの。子宮内膜も固くなってしまって、せっかく着床しても剥がれて流産しやすくなってしまうのよ。
卵管への影響
卵管の近くに子宮筋腫ができると、卵管を引っ張ったりして卵管を変形させてしまうことがあるの。変形すると、卵管采が排卵された卵子をキャッチしにくくなったり、受精卵を子宮に送るための蠕動運動がしにくくなったりするの。
胚の発育障害
子宮筋腫は子宮内の環境を悪くしてしまうの。すると、受精卵が分裂して胚になって成長していく過程も妨げられてしまうの。せっかく受精しても、妊娠が成立しなかったり、流産しやすくなってしまうわ。
不妊の原因になる子宮筋腫の種類
子宮筋腫にもいろいろな種類の筋腫があるけれど、不妊の原因になる筋腫の種類は決まっているわ。
明らかに不妊の原因になる子宮筋腫
- 粘膜下筋腫:子宮内膜のすぐ下に発生する筋腫。筋腫が内部に向かって発達するため子宮内腔の変形をおこしやすい。
- 筋層内筋腫(子宮内腔の変形を伴うもの):子宮の筋肉の中にできる筋腫。大きくなると子宮内腔の変形をおこす。
不妊の原因になる可能性のある子宮筋腫
筋層内筋腫(子宮内腔の変形を伴わないもの):子宮の筋肉の中にできる筋腫で、小さいうちは無症状であることが多い。
漿膜下筋:子宮表面を覆う漿膜の下にできる筋腫。子宮の外側に向かって大きくなることが多い。
不妊の原因になる可能性の低い子宮筋腫
有茎漿膜下筋腫:子宮と細い茎で繋がって、子宮の外で発育していく筋腫。
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不妊治療についてはこちらの記事をご覧ください。
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