こんにちは、Ｄｒ．ｋｏｍａｋｏです。
子宮筋腫と診断するためには、子宮筋腫の検査を行う必要があるの。子宮のどこにどのような腫瘍があるのか、筋腫が卵巣に与えている影響まで調べて初めて子宮筋腫の治療方針を決めることができるわ。
子宮筋腫を疑って、初めて婦人科の検診を受けるという人も多いわね。初めてでなくても、妊娠していないのに婦人科の診察台に上るのは、なかなか勇気がいることよね。
子宮筋腫の検査では、どんなことが行われるのかしら。
あらかじめ知っておくと不安も軽くなるわよね。
子宮筋腫の検査：子宮筋腫と診断されるまで
問診
初診の問診は患者さんとお医者さんの出会いの場所でもあるわ。緊張もするし、言いたいことを伝えられない可能性もあるわね。あらかじめ、大切なことはメモに書いていくといいわよ。
問診で聞かれるのは、次のような内容よ。
- 月経に関する項目：初潮年齢、月経周期、最終月経、その前の月経の時期
- 妊娠や出産に関する項目：妊娠・出産・流産・中絶の有無と回数
- 自覚症状：生理の量や痛み、下腹部の張りなど
- 持病や既往歴：今までにかかった病気、過去の手術歴、血縁者の病歴
細かいことまで聞かれるけれど、年齢や日数はできるだけ正確に伝えて。その為に、あらかじめ家でゆっくり時間をかけて思い出してメモに残しておいた方がいいの。
気になる症状があったら、具体的にどんな症状なのかお医者さんにわかるように伝えてね。性交痛があるなど、お医者さんに言いにくいことがあるかもしれないけど、婦人科のお医者さんにとっては必要な情報なの。恥ずかしがらずに、気になることはしっかりと伝えて、もやもやした気持ちで家に帰らないようにしてね。
内診
内診の前には、トイレに行って膀胱を空っぽの状態にしておいてね。
内診は大体2～3分で終わるわ。お医者さんが膣に指を入れて、もう片方の手でお腹を押さえるわ。それだけで、子宮や卵巣の大きさや固さ、筋腫があるかどうかを見極めるの。筋腫がある時は、どの位置にどんな大きさの筋腫があるのか、癒着を起こしていないかを調べるの。
実は、内診はこの短い診察時間の間に3つの検査をしているのよ。
- 膣鏡診：アヒルのくちばしのような形をしているクスコという器具を膣の中に入れるの。おりものや子宮の出口の状態を見てから、細胞をとって子宮頸がんの検査を行うわ。
- 双合診：膣に指を入れて子宮や卵巣を調べる検査よ。
- 経膣超音波検査：膣内に機械を入れて超音波で子宮や卵巣の検査をするの。子宮の大きさ、筋腫の大きさや数、位置などを調べるわ。放射能などの心配が無いし痛みもない、安心な検査よ。
ＭＲＩ
ＭＲＩはあらゆる角度からお腹の断面写真を撮ることができるの。筋腫の確定診断を行うために必要になることがあるわ。ＭＲＩのない病院では、変わりにＣＴスキャンを行うかもしれないわ。
子宮に何かあるということは分かっても、それが子宮腺筋症なのか、子宮肉腫なのか、卵巣嚢腫なのか判断に迷うことがあるの。ＭＲＩの画像を見ると、すぐに正体が分かるわ。
子宮鏡検査
粘膜下筋腫は、子宮の内腔に向かって成長していくの。子宮の内腔は、経膣超音波検診でも、ＭＲＩでもはっきりと調べることができないわ。そこで、内視鏡を使って子宮の内腔を調べるのよ。
この検査も特に痛みはないし、10分くらいで終わるわ。
子宮卵管造影
子宮筋腫があって、不妊症でもある人は子宮卵管造影検査を受けるの。卵管が詰まっていたり、狭まっていると、受精卵が子宮にたどり着くことができなくて不妊の原因になるわ。
詳しくはこちらの記事を見てね。
血液検査
血液検査は貧血の有無と腫瘍マーカーを調べるの。
腫瘍マーカーは本来卵巣がんを調べるためのものを使うわ。でも、卵巣がんだけではなく、子宮内膜症や子宮腺筋症、子宮肉腫を調べることもできるのよ。
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