こんにちは、Dr.komakoです。
自律神経失調症の治療と漢方薬はとても相性がいいの。漢方薬は症状にピンポイントに効くものではなく、体全体のバランスを整えることで症状を改善していくのよ。
自律神経失調症によく効く漢方薬
漢方薬ってどんな薬？
漢方薬は環境や体質、生活習慣などの要素が絡み合って「気」「血」「水」のいずれかに変調をきたすことで身体と心がバランスを崩し、病気を発症すると考えているの。
自律神経失調症って、漢方の病気のとらえ方そのものの病気だと思わない？
「気」は精神的、神経的な変調よ。「血」は血液そのものや血液の循環に関係するものの変調なの。心臓や肝臓も「血」に含まれるわ。「水」は体液や代謝の変調を意味しているのよ。
漢方薬を選ぶときには、その人の持つ体質も考慮に入れるの。身体が弱くて病気にかかりやすい人は「虚証傾向」、病気にかかりにくい強い体質の人は「実証傾向」、どちらにも偏っていない「中間証」の3つのタイプに分けるの。「中間証」が一番理想的な状態なのよ。
漢方薬は、自分は病気に対して強いのか弱いのかを考えたうえで、症状にあった漢方薬を選んでね。
自律神経失調症によく効く漢方薬は？
補中益気湯
虚証傾向の人向けの薬なの。「気」を補充して慢性的な疲れや気力低下を開腹していくお薬よ。全身倦怠感・動悸・不安に効果を発揮するの。
柴朴湯
中間証の人に向いているお薬よ。のどから胸にかけて詰まったような苦しさを和らげてくれるの。呼吸器症状を伴う精神不安、抑うつ傾向、食欲不振、全身倦怠感に効果があるわ。
黄連解毒湯
中間証から実証傾向の人に向いているお薬よ。更年期症状ののぼせや不眠、精神不安、イライラに効果があるの。皮膚のかゆみや頭痛にも効果があるわ。
加味逍遥散
虚証傾向から中間証の人に向いているお薬よ。「血」に関する症状によく効くの。更年期症状や月経時の不調によく効くわ。疲労や不眠、精神不安、イライラ、頭痛、めまい、かたこりにも効果があるのよ。
桂枝加芍薬湯
体質を特に選ばないお薬よ。お腹の症状によく効くの。下痢や腹痛、過敏性腸症候群に悩む人におすすめよ。
半夏厚朴湯
虚証傾向の人に向いているお薬よ。不安が強くて、喉につかえるような症状を改善してくれるの。呼吸器の症状にもよく効くわよ。
抑肝散
虚証傾向の人に向いているお薬よ。「気」の症状でも怒りっぽい、イライラするなど神経が高ぶっている状態によく効くの。動悸や不安、焦燥感も改善してくれるわ。
桃核承気湯
実証傾向の人に向いているわ。月経時の不調や月経不順、便秘、のぼせやめまい、不眠、動悸、不安に効果を発揮するのよ。
漢方薬は飲んですぐに効果が発揮するわけではないわ。少なくとも1か月は飲み続けてね。少しずつ体質が改善されていくのよ。
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