こんにちは、Dr.komakoです。
自律訓練法は自律神経失調症の心理療法の代表選手だといっても良いわね。自律訓練法は自己暗示を用いて筋肉の緊張をほぐし、中枢神経や脳の機能を調節し、本来の健全な状態に近づけて行く治療法なのよ。
自律神経失調症は自律訓練法でリラックスして治す
自律訓練法とは
自律訓練法では、自己暗示を使って筋肉の緊張を意図的にほぐしていくの。筋肉の緊張をほぐすことによって脳や中枢神経の機能を調節することができ、本来の状態に近づけて行くことができるのよ。
自律訓練法は「標準公式」「特定器官公式」「意志訓練公式」の3つがあるけれど、継続して自宅で行うことができるのは「標準公式」よ。
「標準公式」は「背景公式」と第1~第6公式までの6段階の公式があるの。最初は自己暗示が難しいと感じる人もいるかもしれないわね。背景公式と、第1公式、第2公式だけでも十分な効果があるから気軽に試してみて。それと、最後には必ず「消去動作」を行って自己暗示を解いてね。
自律訓練法の進め方
自律訓練法の姿勢
自律訓練法は、あおむけに横になった姿勢か、椅子に座った姿勢で行ってね。あおむけに寝転がる時は高すぎず低すぎない枕を敷いて、身体のどこかに過度に負担がかかっていない状態をつくってね。両足は軽く開いて、目は軽く閉じてから行ってね。
椅子に座って行うのであれば、椅子のクッションは柔らかすぎず、固すぎない自然な座位を保てる椅子を使ってね。両手は膝の上に置いて、頭は軽くうつむきかげんにして、自然に目を閉じてね。
背景公式
まず軽く息を吸って、ゆっくりとお腹のそっから長く深く息を吐きましょう。この呼吸を3回繰り返します。
「気持ちがとても落ち着いている。」という言葉を、頭の中で2~3回繰り返します。
第1公式
「右手が重い」と頭の中で繰り返し唱え、右手に意識を集中します。右手のずっしりとした重みを感じましょう。
同様に、「左手」「右足」「左足」の順に「~が重い」と頭で唱え、意識をその場所に集中し、重みを感じていきます。
第2公式
「右手が温かい」と頭の中で繰り返し唱えます。右手に意識を集中し、右手の体温を感じましょう。
同様に、「左手」「右足」「左足」の順に、「~が温かい」と頭の中で繰り返し唱え、その場所の体温を感じていきます。
第3公式
第3公式は心臓の調整です。
「新拍が規則正しく打っている」と自己暗示をかけ、実際に自分の心音に意識を集中し、ゆっくりとした鼓動を感じていきます。
第4公式
第4公式は呼吸の調整です。
「楽に呼吸をしている」と暗示をかけます。同時に、呼吸に意識を集中し、深くゆっくりとした自分の呼吸を確認します。
第5公式
第5公式は腹部の温感です。
「胃のあたりが温かい」と暗示をかけ、腹部に意識を集中します。胃のあたりが温かくなるように意識し、体温を感じていきます。
第6公式
第6公式は額部の涼感です。
「額が涼しくて気持ちいい」と自己暗示をかけます。
さわやかな風が額をすり抜けて行くのを想像し、涼感を感じていきます。
消去動作
消去動作は最後に必ず行います。
- 両手の拳を握りしめ、パット開く。この動作を2~3回繰り返します。
- 両手を曲げたり伸ばしたりする動作を2~3回繰り返します。
- 目を閉じ深呼吸を2~3回行って大きく伸びをしてから目をあけます。
自律訓練法の注意点
自律訓練法は、最初は医師の指導の下で行ってね。特に第3公式から第6公式までは必ずお医者さんと一緒に行ってね。
特に自律神経症状が落ち着いていない時に自己判断で始めると、心臓の調節で同期を感じたり、呼吸の調整で過呼吸を起こす可能性があるの。
慣れたら、1日2~3回、食後など決まった時間に自律訓練法を習慣的に行ってね。
最後の消去動作は必ず行って、自己暗示をしっかりと説いてね。
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