Dr.komakoのおんなのよろず診療所

komako先生が女性の心と体の不調を解決します。

災害時には破傷風に注意が必要です

こんにちは、Dr.komakoです。

 

災害時の怪我が原因で破傷風を発症する可能性があるのを知っていますか?破傷風は傷口から侵入した破傷風菌によって筋肉が硬直する病気で、命が危険にさらされる可能性があります。東日本大震災では、7名の感染者が確認されました。破傷風の潜伏期間は3~21日です。今回の震災でけがをされた方で、口が開けにくいなどの異変を感じた方は直ちに医療機関を受診してください。

 

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災害時には破傷風に注意が必要です

破傷風ってどんな病気?

破傷風は破傷風菌が傷口から侵入することで発症します。破傷風菌は空気を嫌う細菌で、普段は土の中にいます。土壌には破傷風菌が隠れていると考えたほうがよいでしょう。

 

傷口から破傷風菌が体の中に入ると、破傷風菌が発生する神経毒素が強直性けいれんを起こします。

 

感染してから3~21日後に発症し、局所的な症状から全身症状へ広がっていき、呼吸菌の麻痺によって死亡することがあります。日本では年間約40名の方が発症し、そのうちの30%の方が残念ながら命を落とされています。

 

現在は破傷風は3種混合ワクチンによって予防対策が取られています。発症するのは免疫を持っていない40代以上の方がほとんどです。

 

破傷風の症状は?

第1期:感染(怪我をした日)の3日~21日後、口が開けにくい、食べにくい、首筋の張れ、歯ぎしり、寝汗などの症状が起こる。

第2期:口が開けられなくなる。顔の筋肉が硬直し、眉間のしわや苦笑いのような表情になる。

第3期:首や背中の筋肉が硬直し、のけぞったような姿勢になる。発作的にけいれんが起こる。命が最も危険な時期。

第4期:けいれんは治まるが、筋肉の硬直は残る。次第に症状は緩和されていく。

 

第1期~第3期まで急激に進行するほど(48時間)命の危険性は高まります。できるだけ早く発見しワクチンを接種すれば、病気の進行を抑えることができます。

 

ですから、かすり傷のような怪我でも、怪我の後口が開きにくいと感じたら病院に駆け込む必要があるのです。

 

破傷風はうつるの?

破傷風は怪我などの傷口から直接破傷風菌が侵入したことによっておこります。ですから、人から人へ感染することはありません。

 

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