こんにちは、Dr.komakoです。
閉経後の女性は、高血圧になりやすいわ。
高血圧の合併症は、命に関わるような重篤なものばかり。
たかが高血圧と放っておかないで、きちんと治療する必要があるわ。
高血圧の治療で一番大切なのは食事療法よ。薄味で、低カロリーのバランスのとれた食事を心がける必要があるの。
高血圧の食事療法 3つの心得
■塩分を減らす工夫をする
塩分の取りすぎは、高血圧の原因になるわ。
日本の食事は、保存食がとても発達しているの。お漬物とか、塩からと梅干しとか、ご飯のお供を思い出すと、塩辛い保存食がたくさん思い浮かぶでしょ?だからかしら、外国のお料理に比べて日本食は塩分の量が多いのよ。
日本人は、大体一日12グラムの塩分を取っているの。これを、高血圧の食事療法では、半分の6グラムに減らさなければいけないのよ。
もちろん、おいしくない食事療法はつづかないわ。
おいしくお食事の塩分を減らすためにはいくつかのポイントがあるのよ。
- 新鮮な食材を使う:素材自体がおいしかったら、薄味でも満足することができるわ。
- 香辛料・薬味・酢を上手く使う:香辛料の辛みや薬味の強い風味、レモンやゆずのしぼり汁の酸味で上手く味にアクセントをきかせてね。
- 低塩の調味料を使う:ケチャップやソース、マヨネーズなど洋風の調味料は醤油などの和風調味料に比べ塩分が低めよ。減塩の味噌や醤油も上手に利用してね。
- みそ汁を具だくさんにする:同じ量の汁ものでも、具の割合が多ければその分塩分の摂取量は少なくなるわ。
- 外食や加工品の使用を控える:外食は味の濃い食事が多いから、どうしても塩分が多くなってしまうわ。加工品にも塩分が多く含まれているわよ。
- 漬物は控えめに食べる:漬物などの保存食はどうしても塩分が多くなるわ。食べるのを控えるか、どうしても食べたい場合は塩分の濃度の低い浅漬けを少しだけ食べるようにしてね。
- 調味料をかけない:すでに調理しているものに、醤油などを追加してかけることはやめましょうね。どうしても味が薄い時は、レモン汁などの酸味や、香辛料の辛みを足すといいわ。
- 麺類の汁は残す:麺類の汁にはたくさんの塩分が入っているわ。全部残すだけで、2~3g減塩することができるわ。
■栄養バランスのととのった食事をとる
高血圧の合併症には、脳梗塞などの脳の血管の病気や、心筋梗塞のような心臓の血管の病気が多いわ。高血圧のせいで、血管の壁が厚くなってしまう動脈硬化のせいなの。
脳や心臓の病気をおこさないためには、コレステロールや中性脂肪を減らして、血液をサラサラにして血管の中を血液がスムーズに通り抜けられるようにしないといけないわ。
動脈硬化を予防して、コレステロールや中性脂肪を下げる栄養素は、野菜や魚に多く含まれているわ。
使う油の質も大切よ。揚げ物は中性脂肪やコレステロールを増やすし、マーガリンなどの加工した油は身体によくないトランス脂肪酸が含まれているわ。
オリーブオイルや胡麻油は、善玉コレステロールになるから、悪玉コレステロールの値を下げてくれるわ。
わたしは洋風のお料理はオリーブオイル、和食と中華は胡麻油、揚げ物は月に1回と決めているの。おかげで、コレステロールも中性脂肪も、20代の頃と全く変わっていないわ。実践した患者さんたちも、みんな血液検査の結果がよくなっているわよ。
■カロリー制限をする
高血圧で肥満体型の人は、脳や心臓の病気にかかる確率がとても高いの。
自分の命を守るためには、きちんとカロリー制限をして、肥満をなんとかしないとね。
そのためには、自分にどれくらいのカロリーが必要なのかを知る必要があるわね。
カロリー制限は、自分が一日に必要なカロリーにそっておこなわないと、効果が無かったり、必要以上に制限をしてしまって結局続かないようなことになってしまうわ。
適正な摂取カロリーを知るために、自分の身長に合った適正体重をまず求めてみましょう。
・適正体重(㎏)=身長(m)×身長(m)×22
この計算式に当てはめて、自分の適正体重を計算してみて。
私の場合は、49.5(㎏)=1.5(m)×1.5(m)×22ね。
次に、下の表から自分の基礎代謝量を探してみて。
自分の適正体重に、基礎代謝基準値をかけてみて。
私の場合は、49.5×21.7=1075ね。
次に、自分の生活に合った身体活動レベルを下の表から探してみて。
私は普通(Ⅱ)だから
1075×1.75=1881
つまり、1881kcalが一日に必要なカロリーになるわ。
一食当たりでは、627kcalね。
600kcalあれば、けっこうお腹いっぱい食べることができるわよ。
ダイエットグラフに記録して健康的に痩せよう! タニタ運営[からだカルテ]
を参考にしてみて。
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