こんにちは、Drkomakoです。
甲状腺のがんは、5つの種類に分類することができるわ。そのほとんどが、経過が穏やかな種類のがんなの。
甲状腺がんは、30代~40代の女性がかかることが多いわ。
他のがんは、かかった年齢が若いほど、進行が速い傾向があるけれど、なぜか甲状腺のがんはかかった年齢が高齢な方が治療経過が良くない傾向があるの。
甲状腺がん 5つの種類とその危険性とは
乳頭がん
甲状腺がんのうち80~90%がこの乳頭がんに分類されるの。
乳頭がんは腺がんという、分泌物を出す上皮がんの一つで、がんができた初期は良性の腫瘍と同様に、身体に影響を与えることは無いの。
がんが大きくなるのもゆっくりで、何年たってもほとんど変化がないこともあるわ。乳頭がんはとてもたちのよい部類のがんなのよ。
でも、油断はできないわ。ある時期から突然に、急速に発達して、周囲の組織を圧迫し始めることもあるの。進行すると、周囲に広がって行って、気道や食道、神経を圧迫して息苦しさや、飲み込みにくさ、声のかすれなどの症状があらわれるわ。
もう一つ、乳頭がんの心配なところは、リンパ節への転移が多いことなの。リンパ節が腫れて甲状腺のがんが発見されることもあるくらいよ。
乳頭がんは、手術で治るから、安心してね。
濾胞がん
難しい字だけど、「ろほうがん」と読むのよ。
甲状腺のがんでは、乳頭がんに次いで多くて、全体の10%を占めるの。
症状は、しこりがあるだけということがほとんどで、超音波エコーでも良性の腫瘍と診断が難しいの。
濾胞がんの怖いところは、リンパ節への転移は少ないけれど、肺や骨など、離れたところへの転移が多いことよ。命に関わる転移をおこすから、見つけたら初期の段階から甲状腺を全摘出することもあるわ。
髄様がん
このがんは「ずいようがん」と読むのよ。
甲状腺のがんの2%ほどの、特殊ながんよ。
甲状腺には、甲状腺ホルモンを造る働きがあるわ。その働きの他に、C細胞というものがあって、血中のカルシウム値を下げる働きをするカルシトニンという物質を造っているの。髄様がんは、このC細胞ががん化してしまうのよ。
髄様がんは、遺伝が原因の事が多いの。このがんにかかる人の多くが、遺伝子に異常を持っているの。そのため、遺伝子検査を行って、遺伝的な要素があるのかどうかを調べるの。
遺伝性のない髄様がんならば、甲状腺の一部摘出手術でいいけれど、遺伝性の髄様がんであれば、甲状腺をすべて摘出しなければいけないわ。
未分化がん
未分化がんは、甲状腺のがんのなかではたった1%だけど、きわめて悪性のがんなの。しこりが急激に大きくなって、周囲の臓器を圧迫していくわ。ほかの甲状腺がんではあらわれない、「熱っぽい」「疲労感」などの症状も起こるわ。
未分化がんの治療は、手術ではなく、放射線治療や抗がん剤治療を行うの。でも、治療の成績は悪くて、死に至るケースが多いわ・・・。
悪性リンパ腫
橋本病がある時に、甲状腺に悪性リンパ腫ができることがあるの。
正しい診断を行って、抗がん剤や放射線治療を行えば、治る確率は高い病気よ。
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