こんにちは、Dr.komakoです。
アトピー性皮膚炎だと診断されたら、重症度の分類を行うの。重症度は最重症から継承までの4段階に分かれていて、「皮膚の状態」「炎症の程度」「患部の広さ」をみて判断するのよ。その時の重症度によって、治療法は変わって行くわ。
アトピー性皮膚炎の重症度|重症度の変化と治療法の選択
アトピー性皮膚炎の重症度の種類
アトピー性皮膚炎という診断が下されたら、皮膚の状態を見て、どの重症度の段階にいるかを判断するの。重症度は、「皮膚の状態」「炎症の程度」「患部の広さ」によって変わってくるわ。
とくに、「強い炎症をともなう皮膚」が身体にどれくらいの範囲で広がっているかが判断のポイントになるの。「強い炎症を伴う皮膚」というのは、次の状態よ。
- 紅斑・丘疹:皮膚が赤く盛り上がっている
- 浸潤:じくじくした湿疹
- 苔癬化:皮膚が象の皮膚のように厚く固くなっている状態
この3つのうちのどれかの状態が身体のどのくらいの範囲に広がっているのかで重症度を判断するの。つまり、アトピー性皮膚炎の症状がとても広範囲でも、強いかゆみを伴う上記の症状があらわれていなければ軽度と判断されるし、広い範囲でないけれど強いかゆみを起こしている状態であれば中等度に分類されるの。
アトピー性皮膚炎の分類は次の通りよ。
- 最重症:強い炎症を伴う皮疹が体表面の30%以上を占めている
- 重症:強い炎症を伴う皮疹が体表面の10%~30%以下の範囲を占めている
- 中等度:強い炎症を伴う皮疹が体表面の10%以下にある
- 軽度:面積に関わらず、軽度の皮疹だけが広がっている
最重症・重症のアトピー性皮膚炎の原因と治療
最重症・重症のアトピー性皮膚炎の原因は二つ考えられるの。
- アトピー性皮膚炎の状態が純粋に悪化している
- 不適切な治療によって悪化させてしまった
1の状態は治療がちょっと大変よ。紫外線療法・ステロイド剤の内服薬と外用薬による治療・免疫抑制剤の内服薬と外用薬での治療をその人にあわせて上手に組み合わせて症状をコントロールしていくの。
2の場合は、適切な治療法をしっかりと行っていくと症状は治まって行くの。
症状が悪化して病院を変わる時は、今までどんな治療をどのくらいの期間受けていたのかお医者さんに説明する必要があるわ。それによって1か2のどちらの原因で重度の症状になっているのかを判断して治療法を選択するの。
アトピー性皮膚炎の重症度の変化と治療法の選択
アトピー性皮膚炎の治療法は、次の3本柱だと考えておいていいわ。
- 原因・悪化因子の除去
- 薬物療法
- 保湿
アトピー性皮膚炎は治療を行ったら順調に回復していく病気ではないわ。よくなったり悪くなったりを繰り返しながら治療を進めて行くの。治療方針は3本柱だけど、その時々で変わって行く皮膚の重症度によって薬の種類や保湿の仕方などを代えて行く必要があるのよ。病院は、皮膚の状態によって治療方法を丁寧に見直してくれるところを選んでね。
治療の進め方については詳しくはこちらの記事をご覧ください。
アトピー性皮膚炎の治療目標
アトピー性皮膚炎は症状を繰り返していくけれど、目標としているのは症状が出ない状態よ。アトピー性皮膚炎は体質が原因であることが多い病気なの。体質を変えるというのはなかなか難しいわ。でも、丁寧な保湿だけであったり、少量の薬で炎症が起こらない状態を維持することができるわ。アトピー性皮膚炎の治療目標は、次のように考えられているの。
- 炎症が無いか会っても軽度で生活に支障がない。薬物治療もあまり必要としない状態。
- 軽度の炎症はあっても急性に悪化することはほとんどなく、悪化しても短期間で回復する。
アトピー性皮膚炎は治療に時間がかかるかもしれないけれど、根気よく治療していきましょう。
アトピー性皮膚炎の完治とは?答えはこちらの記事にあります。
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