Dr.komakoのおんなのよろず診療所

komako先生が女性の心と体の不調を解決します。

アトピー性皮膚炎の飲み薬にはどんな種類があるの?

こんにちは、Dr.komakoです。

 

アトピー性皮膚炎の薬物治療では保湿外用薬やステロイド外用薬などの塗り薬が使われるわ。アトピー性皮膚炎はほとんどの場合保湿と塗り薬の治療で症状はよくなって行きくの。でもまれに、塗り薬だけでは強いかゆみを抑えることができないことがあって、そんな時に飲み薬が使われることがあるのよ。

 

アトピー性皮膚炎の飲み薬にはどんな種類があるの?

f:id:komakosensei:20151101215531j:plain

抗ヒスタミン薬

ヒスタミンはかゆみを引き起こす物質なの。抗ヒスタミン薬は、ヒスアミンの働きを阻止してかゆみを止めるお薬よ。保湿とステロイド外用薬だけではかゆみを止めることができない時に使われるの。

 

ヒスタミン薬にはたくさんの種類があって、効果の現れ方には個人差があるの。一つの薬を試してみて効果がないとあきらめず、自分に合った薬を根気よく探していく必要があるわ。

 

ただ、抗ヒスタミン薬だけで、かゆみを抑えるのは無理だということは知っておいてね。かゆみを起こしているのは炎症を起こしている皮膚よ。保湿とステロイド外用薬で皮膚の治療をすすめながら、補助的に抗ヒスタミン薬を使うようにしてね。

 

抗ヒスタミン薬の副作用で眠気やだるさを感じることがあるの。特に眠気は強く現れるわ。車の運転や機械の操作、高所での作業を行う人は服用を控えたほうがいいわ。

抗アレルギー薬

抗アレルギー薬は肥満細胞に働きかけて肥満細胞にくっついているヒスタミンの働きを妨げ、かゆみや炎症を抑えるの。ヒスタミン薬と同様に、強いかゆみが外用薬だけでは収まらない人に使われる薬よ。薬でかゆみを抑えながら、皮膚の治療を続けていきましょう。

 

抗アレルギー薬でも、副作用にだるさや眠気が出るの。車の運転など眠気を起こすと危険なことをする場合は服用を控えてね。

免疫抑制剤

アトピー性皮膚炎の症状が重度で、なかなか治療効果があらわれないタイプの人は、免疫の異常が強く関係しているの。難治性と呼ばれるこのタイプのアトピー性皮膚炎の患者さんには、ネオーラルという免疫抑制剤が使われるわ。

 

ネオーラルは1日2回服用し、1か月目で効果を判定するの。治療効果が期待できるのなら、最長3か月をめどに治療を続けるわ。ただし、ネオーラルの治療を受けられるのは、16歳以上に限られるの。

 

ステロイド薬

重症の患者さんで外用薬の治療効果があらわれにくい患者さんには、プレドニンやリンデロンというステロイドの内服薬を使って過剰な免疫の働きや炎症を抑えることがあるの。プレドニンやリンデロンはお医者さんの処方を守って服用してね。

抗不安薬・向精神薬

かゆみによって強いイライラ感があらわれたり、かゆみによって精神的に不安定になってしまうことがあるの。また、ストレスやイライラを感じると無意識に肌をかいてしまう癖がある人もいて、そのせいで皮膚の症状を悪化させてしまうことがあるわ。

 

精神的な要素が肌の症状に強く影響しているときは、抗不安薬や向精神薬で精神的な症状を抑えるの。精神薬と聞くと、副作用が心配になる人もいるけれどお医者さんの説明を良く聞いて、用法や用量を守って服用すれば、特に心配するような副作用は起こらないわ。

睡眠導入剤

かゆみが強くて眠れない状態が続いているときには睡眠導入剤を使うことがあるの。不眠の状態が続くと疲労やストレスで肌の症状を悪化させてしまうわ。睡眠導入剤は、眠気を強くして眠りやすい状態にする薬なの。睡眠のごく初期に働く薬だから、朝方まで睡眠薬の効き目が残ってしまうこともないわ。睡眠薬が癖になってしまうのではないか、一度睡眠薬を飲むと薬を飲まないと眠れなくなるのではないかと心配する人もいるけど、皮膚の症状が安定して通常の生活を送るようになれば睡眠導入剤を飲まなくても眠れるようになるから、心配はいらないわ。

スポンサードリンク

   

 

 

 お勧めの記事

アトピー性皮膚炎ってどんな病気? 

アトピー性皮膚炎とアトピー素因 

アトピー性皮膚炎で皮膚のかゆみが起こるメカニズムとは 

アトピー性皮膚炎の2つの原因 

アトピー性皮膚炎の症状 

アトピー性皮膚炎の合併症 

アトピー性皮膚炎のいろいろな治療法のまとめ 

赤ちゃんのアトピー性皮膚炎の治し方 

小児アトピー性皮膚炎の治し方 

大人のアトピー性皮膚炎の治療 

アトピー性皮膚炎の再発 

アトピー性皮膚炎|皮膚のかゆみの対処法 

アトピー性皮膚炎でもメイクを楽しむための記事のまとめ