こんにちはDr.komakoです。
アルコール依存症の患者さんに、「どうしても断酒をしないとダメ?」とか
「適度な量を守るから、断酒しなくてもいい?」と聞かれるけど
答えはNO!
アルコール依存症の治療は、断酒以外にありえません。
アルコール依存症の治療 断酒は必要なの?
アルコール依存症になるとなぜ断酒が必要なの?
アルコールを初めて口にするのは、20歳くらいね。それよりも早い人もいるかしら?
はじめてお酒を口にしてから、お酒を飲める量は、30歳くらいまで増え続けて行くの。
毎日お酒を飲む習慣が無ければ、自分のお酒の許容量についてはあまり関心がないかもしれないわ。でも、毎日お酒を飲む習慣が付くと、脳が「酔って気持ちがいい」と思える量を覚えるようになるの。
でも、身体は30歳の中ごろを境にお酒に弱くなって行くの。
身体が酔っぱらってしまっても、脳は自分が満足するまでお酒を飲むように体に命令を下すわ。そして、アルコールの身体の許容量と脳の許容量の釣り合いが取れなくなってしまうの。
身体と心をコントロールしているのは、脳よ。脳は、満足するまでお酒を飲み続けようとするわ。身体は、一定のアルコール濃度に達すると、酔って眠ってしまうわ。
だから、起きている間はお酒を飲み続けて、眠って、起きたらまた飲み続けるといった連続飲酒発作が起きるの。
この状態になると、アルコールを一定期間やめて体からお酒が抜けても1滴でも体にお酒が入ったら脳は自分が気持ちいいと感じるまで飲み続けようとするの。
連続飲酒発作を起こす前にお酒をやめれば、断酒に失敗してもそれほど深刻にはならないで済むわ。
でも、連続飲酒発作を起こすほど深刻なアルコール中毒の人は、少ない量でお酒をやめることはできないわ。断酒をしても脳はいつまで経ってもたくさんのお酒を欲しがるわ。この状態は一生変わらないの。
アルコール依存症は、命に関わる恐ろしい病気よ。
アルコール中毒で死ぬのか、断酒をするのか、どちらかの選択をしないといけないわ。
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