こんにちは、Dr.komakoです。
インフルエンザは予防して、できるだけかからないようにしたいものね。インフルエンザの予防方法は、手洗い、マスク、インフルエンザワクチンの接種など、昔から言われている方法を確実に実施していくしかないわ。インフルエンザの予防対策を根拠をふまえておさらいしていきましょう。
インフルエンザの予防対策
手洗い
インフルエンザの予防対策として、「手洗い」が大切だいわれているわ。正確には、「インフルエンザの予防」というよりも、「感染症の予防に手洗いが大切」だといえるわ。
感染症とは、インフルエンザやノロウイルスのように、細菌やウイルス感染によっておこる病気よ。大抵、飛沫感染や接触感染、空気感染で感染が広がって行くわ。
感染についてくわしくはこちらの記事で説明しています。
手洗いは、とくに接触感染や飛沫感染を予防する為に行う行為よ。手についた細菌やウイルスを鼻の粘膜は口の中に入れて感染が成立しないように、水と石けんで病原菌を洗い流してしまうの。
でも、インフルエンザウイルスウイルスに限って言えば、手洗いが必ずしも完全な予防策とは言えないわ。くしゃみや咳で散らばった目に見えないくらい小さいインフルエンザウイルスのかたまりは感染力がすぐに弱くなって行くの。手についたインフルエンザウイルスは5分くらいで感染力を失ってしまうのよ。
でも、手洗いは大切で、必ず正しいタイミングでの手洗い習慣を続けてほしいの。インフルエンザではなく、他の感染症にかかって、インフルエンザの患者さんがたくさんいる内科の病院に行かないように、また、インフルエンザにかかった時、2次感染を起こして重症化しないためにね。
インフルエンザと手洗いについては詳しくはこちらの記事を読んでね。
うがい
うがいは、インフルエンザを予防するにはあまり実用的な方法ではないわ。うがいでインフルエンザを予防するとしたら、インフルエンザウイルスがのどの粘膜に取り付いてすぐのタイミングでうがいをしなければいけないの。つまり、人の大勢いる場所にいたら、そこでずっとうがいをし続けなければいけないという事よ。
しかも、うがいで予防できる可能性があるのは、のどの粘膜にインフルエンザウイルスがついたときだけよ。鼻の粘膜や咽頭についたインフルエンザからの感染は予防することができないの。
うがいは、インフルエンザにかかっている人が行った方が感染拡大を予防する効果があるわ。うがいをすることで、のどや口の中にいるウイルスが外に流れて行って、ウイルスをまき散らすリスクを減らすことができるもの。
でも、それよりもインフルエンザにかかった人は外に出ない方がいいわ。周囲の人にうつすだけでなく、2次感染を起こして重症化してしまうわよ。
マスク
日本人ほどマスクの好きな人種はいないかもしれないわね。マスクは感染予防に有効だけど、マスクをしていれば完全にインフルエンザに感染しないというわけではないわ。
マスクは、うがいと同じでインフルエンザに感染している人がつけた方が感染拡大に効果的ね。インフルエンザにかかっている人の口や鼻から、インフルエンザウイルスが飛び散るのを最小限に防ぐことができるわ。
マスクには、空中に飛散しているインフルエンザウイルスの侵入を防ぐことができるわ。でもその効果は、マスクの性能と、付け方によって大きく変わってくるの。
マスクの選び方や付け方については次の記事に詳しく書いています。
加湿
インフルエンザだけではなく、感染症の予防には加湿がとても大切よ。空気が乾燥していると、ウイルスは空気中に悠々と浮かんでいることができるわ。インフルエンザウイルスも、ノロウイルスも同じ事ね。
空気中に飛び回っているウイルスは簡単に人の口や鼻から体の中に入って行くことができるわ。
湿度を50%くらいに保っていたら、ウイルスに水分がまとわりついて、ウイルスは重たくなって地面に落ちてしまうわ。
加湿器にはいろいろな種類があって、機種に合ったお手入れをしないと、かえってカビや細菌をまき散らしてしまうかもしれないわ。機種の特徴をよく知って、ライフスタイルに合ったものを選んでね。
加湿器の効果と選び方についてはこちらの記事をご覧ください。
インフルエンザワクチン
インフルエンザワクチンを打っても、絶対にインフルエンザにかからないというわけではないわ。でも、感染する可能性を減らすことはできるわ。それに、インフルエンザが重症化するのを予防する効果があるの。
肺や心臓の基礎疾患を持っている人など、インフルエンザが重症化するリスクが高い人は、高齢化社会の日本にはたくさんいるわ。自分がハイリスク群だということを知らない人も多いかもしれないわ。こちらの記事を読んでみて。あなたは大丈夫?
インフルエンザワクチンは効果がないという人もいるけれど、感染拡大のためには、みんながインフルエンザワクチンを打って、感染の可能性を少なくする必要があるわ。インフルエンザワクチンの効果については、こちらの記事をご覧ください。
インフルエンザワクチンには、副反応が起こることがあるわ。翌日にワクチンを打ったところが赤くはれて痛むことがあるわよね。これも副反応よ。
インフルエンザワクチンの副反応は、たいていは2~3日もすれば治まって行く心配のないものなの。重篤なインフルエンザワクチンの副反応が起こるのは本当にまれなことよ。でも0ではないわ。インフルエンザワクチンを接種した後、30分間は、重篤なインフルエンザワクチンの副反応が起こっていないかどうか、注意しておく必要があるわ。
インフルエンザワクチンの副反応についてはこちらの記事をご覧ください。
インフルエンザワクチンで副反応を起こしやすいのは、卵アレルギーのある人よ。インフルエンザワクチンは、鶏の卵を使って製造されるの。精製技術の精度は上がっているけれど、どうしても卵由来成分が残ってしまうわ。
でも、アナフラキシーショックを受けるくらい重篤な卵アレルギーでなければインフルエンザワクチンを接種することができるわ。数日でおさまる副反応よりも、インフルエンザワクチンを接種することの恩恵の方が大きいと思うの。
卵アレルギーの人のインフルエンザワクチン接種についてはこちらの記事に詳しく書いています。
食事
インフルエンザ予防では、普段の食事や生活習慣といった健康管理が最も大切よ。食品には、免疫力を高めたり、粘膜を強くしたりといったインフルエンザ予防に役立つ栄養素を持つものがたくさんあるわ。意識してインフルエンザ予防に役立つ食品を取り入れるようにすると、今年の冬を元気に乗り切れるかもせ入れないわ。
インフルエンザを予防する理由
健康な成人にとっては、インフルエンザは決して怖い病気ではないわ。高熱が出るけれど、自分の持っている免疫反応でインフルエンザを撃退してしまうことができるもの。健康な成人が肺炎など、インフルエンザが重症化することはあまりないことよ。
それに、インフルエンザワクチンで予防するよりも、実際にインフルエンザに感染したほうが、しっかりと免疫を獲得することができるわ。一度インフルエンザにかかると、数年はインフルエンザにかかりにくくなるという人がいるわ。2009年の新型インフルエンザでは、高齢者には心配したほど感染が拡大しなかったわ。高齢者は新型インフルエンザに対しての免疫を持っていたようなの。
でも、世の中には健康な成人以外の人の方が多いのよ。高齢者や乳幼児、肺や心臓に病気を持っている人、妊婦さん、糖尿病などの基礎疾患を持っている人、ざっとあげただけでも、これだけの重症化リスクの高い人がいるの。
あなたの家族、隣の人、会社の同僚の家族・・・、すぐそばに、インフルエンザで命を落とす可能性がある人がいるの。感染予防は、みんなでしなくちゃ意味がないのよ。
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