こんにちは、Dr.komakoです。
乳癌は女性にとって、とても怖い病気よ。
若い年代の女性の死亡原因のトップで、16人に一人がかかるといわれているの。
乳癌の治療
乳癌の治療の種類
乳癌の治療は、癌の大きさや、広がり具合、リンパ節や他の臓器への転移の有無によって選択肢が変わってくるの。
乳癌の治療には、局所療法と全身療法があるの。
局所療法は、癌細胞を直接やっつけるための治療で、癌細胞を取り除く手術と癌細胞の増殖を抑えて死滅させる放射線療法があるわ。
全身療法は、癌細胞がリンパ液や血液によって全身に運ばれて転移した場合や、そのリスクを抑えるために行われる化学療法や、再発を予防する為に行われるホルモン療法があるわ。
癌と診断されてから、どの治療を行うかは、下のフローチャートに添って選択されるの。
信頼できるお医者さんと一緒に、自分の病状や、ライフスタイルを考慮して決めて行くのよ。
乳癌の手術
乳癌がみつかったら、癌細胞を切り取る手術を行うわ。
乳癌の手術には、乳房温存術と乳房切除術があるの。最近では、できるだけ乳房を残すように手術を行う傾向があるわ。
乳房温存術は、癌細胞があるところだけを取り除くの。その周辺に、目に見えない癌細胞が散らばっている可能性があるけれど、放射線治療を組み合わせることで、癌の再発を防ぐことができるわ。
ただ、乳房温存手術と乳房切除術を比べると、どうしても乳房温存手術の方が乳房内で癌が再発するリスクが多くなるの。乳房切除術は、癌細胞が比較的大きくなっていたり、広範囲に広がっていたり、乳房内に複数の癌細胞がある場合に行われるの。
大胸筋を残して完全に乳房を取り除く胸筋温存乳房切除術という方法と、乳房の乳腺だけをすべて取り除く皮下乳腺切除術という方法があるの。
乳房を切除した後、乳房の再建手術を行うことができるわ。乳房再建手術を行うとき、皮下乳腺切除術を行った場合は、自分の乳頭と乳輪が残っているから、ふくらみだけを作ることになるわ。
胸筋温存乳房切除術は、乳房を再建した後、乳輪や乳頭も再建する必要があるわ。手術では、癌細胞を切り取ると同時にリンパ節を切り取る手術を行うことがあるわ。
これは、リンパ節への転移の有無を調べるために行うの。リンパ節への転移の有無や程度を見極めることによって、手術後の治療方針を決めて行くのよ。
乳癌の放射線治療
乳癌の治療では、放射線治療もとても大切な治療法よ。乳癌の放射線治療は、痛みもなく、副作用もないわ。主に乳房温存手術を行った時に併用して行われる治療なの。
癌細胞を切り取った乳房内には、目に見えない乳がんの細胞が残されていることがあるわ。放射線治療を行うことによって残った癌細胞を死滅させで、乳房内で癌が再発するのを防ぐの。
乳房切除術を行った後でも、リンパ節への転移が多かったときは、リンパ節の癌細胞を死滅させるために放射線治療を行うことがあるわ。
乳癌の化学療法
乳癌の治療では、化学療法を手術と併用して行うことがあるわ。主に、手術でリンパ節への転移が確認された場合に行うの。
リンパ節に癌細胞が転移していたら、癌細胞は体中に運ばれて、違う臓器に転移する可能性が高くなるわ。
化学療法は全身に散らばった癌細胞をやっつけるために行うの。
まれに、手術の前に化学療法を行うこともあるわ。これは、癌細胞が大きくなっていたり、とても進行が速い場合に行われるの。
化学治療によって癌細胞を小さくしてから、手術を行うのよ。
乳癌のホルモン療法
乳癌の中には、女性ホルモンであるエストロゲンと深く関係しているものがあるの。
ホルモン依存性乳癌というもので、手術後の病理検査でこの種類の癌だって言う事が分かったら、ホルモン療法を行って全身に転移する可能性のあるがんの増殖を抑えるの。
化学療法を併用して行うこともあるわ。
ホルモン療法は、治療期間が化学療法に比べて長くなるの。副作用は化学療法に比べて少ないけれど、エストロゲンの活動を抑えるから、更年期障害に似た副作用が起こることがあるわ。
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