こんにちは、Dr.komakoです。
子宮筋腫は婦人科の病気では一番多いのではないかしら。じつは、女性の3人に一人は子宮筋腫を持っているといわれているの。ほとんどが無症状で、知らない間に子宮で育っていることがあるわ。
子宮筋腫って、どんな病気なのかしら?
子宮筋腫ってどんな病気?
子宮筋腫ができるメカニズム
子宮筋腫っていうのは、子宮にできる良性腫瘍よ。良性だから大きくなって行っても命に関わることは無いし、悪性に変化することもないわ。でも子宮筋腫は時にすごく大きくなることがあるの。小玉スイカくらいの大きさになることもあるのよ。
子宮筋腫がなぜできるのかは、今のところまだ分かっていないわ。子宮は平滑筋という筋肉でできているんだけど、その筋肉の細胞の中に核ができて、それが大きくなって行くの。
核は、女性ホルモンの影響を受けて大きくなるみたいなのよ。女性ホルモンにはエストロゲンとプロゲステロンの2つの種類があるけれど、どちらも筋腫を大きくするみたいね。
でも、女性ホルモンがどれくらい多いから筋腫が大きくなるのかなど、詳しいことは分かっていないし、個人差があるみたいなの。
筋腫が大きくなる原因には、女性ホルモンの働きの他に、ストレスも関係しているわ。
子宮筋腫のタイプ
筋腫の大きさ
筋腫の大きさを表すのに、共通の表現が使われているの。物に例える表現方法と、妊娠子宮換算する表現方法があるわ。
- ガチョウの卵大:妊娠子宮換算6~8週
- 手拳大:妊娠子宮換算10~12週
- 新生児頭大:妊娠子宮換算14~16週
- 小児頭大:妊娠子宮換算18~20週
- 超小児頭大:妊娠子宮換算20~24週
筋腫の数
筋腫は一つしかないことの方が少ないの。大体の場合複数筋腫があるわ。時にはいくらの卵みたいに無数の粒になっていることもあるし、子宮中に40~50個くらいの筋腫がびっしりとできていることがあるの。
筋腫は数が多いほど再発の可能性が高くなるし、手術で取り除くことが難しくなるわ。
筋腫のできる場所
子宮のどこにできるかによって、分類の仕方が代わるの。子宮の体部にできる筋腫は「体部筋腫」子宮の頸部にできる筋腫は「頸部筋腫」いろいろな場所に複数できる筋腫は「多発性筋腫」というの。筋腫の90~95%は「体部筋腫」よ。
そのほかにも、できる位置によって種類が分かれるの。
- 筋層内筋腫:筋肉の中にできる筋腫で全体の70%を占める。大きくなると月経困難症を招く。
- 粘膜下筋腫:子宮内膜のすぐ下にできる筋腫で全体の10%を占める。月経量が増えたり不妊の原因になる。
- 漿膜下筋腫:子宮表面を覆う漿膜の下にできる。筋層内筋腫に次いで多い。症状があらわれず、大きくなっても気づきにくい。
子宮筋腫の症状
- 無症状:子宮筋腫のほとんどは自覚症状があらわれない。
- 月経過多:月経期間が長くなる、もしくは期間が同じでも量が多くなり、貧血を起こす。
- 圧迫症状:大きくなった筋腫が膀胱や神経、静脈を圧迫して症状を起こす。頻尿・腰痛・静脈血栓が起こることがある。
- 不妊:子宮内膜がでこぼこに変形することによって着床しにくくなる。
子宮筋腫について詳しくはこちらの記事をごらんください。
スポンサードリンク
あなたにおすすめの記事
子宮筋腫の治療:子宮筋腫の治療は経過観察か手術の二者択一です
切らずに治せる子宮筋腫の治療、子宮動脈塞栓術(UAE)とは?
子宮筋腫の治療を行うときにこれだけは知っておきたい記事のまとめ