こんにちは、Dr.komakoです。
子宮筋腫の手術を行うときに、最も安全な手術方法は開腹手術よ。お腹を広く開けるから、手術の失敗が少ないし、手術時間も短くて済むの。でも、術後の痛み強くて傷も大きく残るし、入院期間が長くなってしまうわ。
子宮筋腫の開腹手術
子宮筋腫で開腹手術を行うメリットとデメリット
子宮筋腫の核手術を行うときも、全摘出手術を行うときも、開腹手術が最も簡単な手術よ。メリットとデメリットは次の通りよ。
メリット
- 特別な設備が必要ないので手術を行える病院が多い
- 目で見て患部を確認しながら手術を行えるので失敗が少ない
- 大きな筋腫や、数が多い筋腫も確実に取り除くことができる
- 手術時間が短い
- 出血量が少ない
デメリット
- 術後に痛みが強い
- 1週間程度の入院期間が必要になる
- 術後の癒着をおこしやすい
開腹方法
開腹するときには、お腹をたてに切る場合と、横に切る場合とがあるの。横に切ると、傷はお腹のしわに隠れて目立ちにくいわ。でも、お医者さんはできたら縦に切りたいわ。
縦にお腹を切ったほうが、手術の時に、お腹を大きく開けることができるの。視野を広くとれるから、より子宮筋腫や周囲への癒着の状態を確認しやすくて安全に手術を行うことができるわ。
また、神経や血管は腹壁に縦に添って走っているの。開腹するときに切ってしまうようなことは無いけれど、横に切る時は注意が必要になるわ。術後に血腫や腹壁の違和感を覚えやすいのも、横向きにお腹を切った時の方が多いわね。
お腹の切り方は、よほど子宮筋腫の手術が難しくなると予想されるとき以外は患者さんの希望を聞くことが多いわ。でも、病院によってはリスクを下げるために、GnRHアゴニストという女性ホルモンの分泌を減らす薬を飲むことになるかもしれないわ。GnRHアゴニストをのむと、月経が止まって子宮筋腫が小さくなり、子宮への血流が減って手術のリスクを減らすことができるのよ。
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