こんにちは、Dr.komakoです。
子宮がんには子宮頸がんと子宮体がんの2つの種類があって、子宮頸がんは若い女性を襲う病気なの。
妊娠や出産と関係が深いがんだし、誰でもなる可能性はあるわ。
子宮頸がんの原因とかかりやすい年齢
■子宮頸がんの原因
子宮頸がんの原因は、ウイルスよ。だから、体質や、遺伝や生活習慣とはあまり関係のないがんなの。
子宮頸がんの原因になるウイルスはヒトパピローマウイルス(HPV)というの。
ヒトパピローマウイルス(HPV)には、良性のものと悪性のものがあるの。良性のヒトパピローマウイルス(HPV)は、尖圭コンジローマという性感染症の原因になるわ。
悪性のヒトパピローマウイルス(HPV)が子宮頸がんの原因になるのだけど、感染したからと言って必ずしも全員が子宮頸がんになるとは限らないわ。じつは、ヒトパピローマウイルス(HPV)は性行為だけではなくて、皮膚接触でも感染する病気で、女性のやく80%が一度は感染しているの。
感染したうちの10%が細胞に異常をきたすの。そのうちの4%が、前がん状態といわれる細胞の状態になるわ。でも、前がん状態になっても、一部は自然に治癒していくの。がんに発展するのは、感染者の中の0.1~0.15%に過ぎないのよ。
子宮頸がんになっても、進行はゆっくりだし、検査をすれば発見もしやすいわ。ただ、子宮頸がんは症状があまり表に現れないわ。早期発見には、定期的な子宮がん検診を受けることがとても大切なのよ。
■子宮頸がんにかかりやすい年齢
子宮頸がんは、20代~30代の女性がかかるがんとしては、一番多いがんなの。普通はがんの罹患率は年齢が上がるにつれて上がっていくものなの。でも、子宮頸がんは20代から増え始めているわ。
一番多いのは、35歳~39歳、それに次いで、30歳~34歳になっているわ。現在の女性が妊娠や出産をする機会が多い年齢と重なっているのよ。
これは、やはり原因がヒトパピローマウイルス(HPV)による感染症だからね。20代で発症が少ないのは、免疫機能の働きで排除されることが多いからよ。ヒトパピローマウイルス(HPV)は免疫機能の低下によって数年をかけてがんに発展するわ。
■ヒトパピローマウイルス感染から、子宮頸がんに移行しやすい要因チェックリスト
このチェックリストで、子宮頸がんにかかりやすいかどうかのチェックができるわ。
でも、チェックが無いからと言って安心しないで。子宮頸がんは女性ならば誰だってかかる可能性があるわ。
- 生涯における性交相手の人数が多い
- 初交の年齢が若い
- 喫煙している
- 経口避妊薬(ピル)の長期服用
- 妊娠回数が多い
- 他の性感染症にかかっている
■子宮がん検診の必要性
子宮頸がんは、定期的に健診を受けていれば、早期に発見することができるわ。
それなのに、日本の女性は婦人科検診をあまり受けたがらない傾向が強いの。早期に発見できるのに、検診を受けないで重症化してしまい、大切な子宮を失ったり、命を失ってしまうのは本当にもったいないことよ。
20代になったら、婦人科検診を受けましょう。
とくに、若い女性は子宮頸がんの検診だけでも、年に1度は受けたほうがいいわ。
子宮頸がんはとても高い精度で自宅でガンの検査ができるのよ。妊娠や出産経験のない女性は、婦人科に行ったり診察台に上がることに抵抗があるかもしれないわ。自宅のプライバシーが守られた環境で簡単に検査ができるのなら、年に1度のがん検査もハードルが低くなるわね。
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