こんにちは、Dr.komakoです。
甲状腺の検査には、どんな検査があるのかしら?
病院で検査を受けるって緊張するわよね。でも、甲状腺の検査には、特に辛いものはないから安心してね。
甲状腺の検査 どんな検査があるの?
問診
問診を行う前には、問診票を渡されるわ。
そこには、今気になる症状にはどんなものがあって、いつから始まったのかを記入する欄があるわ。問診票に丁寧に今の状態を書いておくと、お医者さんの前で緊張してうまく伝えられなかった、ということを防ぐことができるわ。お家で、時間をかけてメモを書いておくのも良い方法よ。
甲状腺の病気は遺伝することが多いから、家族に甲状腺の病気の人がいないかどうかを記入する欄があるの。ご両親や兄弟だけではなくて、祖父母や叔父伯母くらいまで調べておくと安心よ。
喫煙や飲酒の習慣については、ごまかさないでね。
喫煙は、バセドウ病の治療や眼球突出の症状と関係があるわ。甲状腺の異常は、肝機能にも影響があるの。肝機能の異常があった時、それが甲状腺によるものか、飲酒によるものかを判断する必要があるわ。
もし、過去に甲状腺の治療を受けていて、薬でアレルギー症状が出た事があったら、必ずお医者さんに伝えてね。使う薬の選択に、とても大切な情報になるわ。ほかの薬や食品のアレルギーについても、忘れずに伝えるようにしてね。
触診
問診の次に、お医者さんは喉を触診するわ。
甲状腺の腫れ方を調べて、診断の材料にするのよ。
バセドウ病では、全体的に大きく腫れて弾力があって、拍動を感じるわ。腫瘍が悪性か良性かも、触った感じで大体わかるの。
触診を行うことによって、大まかに診断をつけて、余分な検査を省くことができるわ。
甲状腺の検査を受けに行くときは、タートルネックを避けて、できれば前開きの服を着て、ネックレスなどの首回りにつけるアクセサリーは外してね。
そして、緊張しないで、リラックスして受けて下さい。
血液検査
甲状腺の血液検査は、T4とT3と呼ばれる二つの甲状腺ホルモンの量を計るの。それも、たんぱく質と結合していない状態のフリーT4とフリーT3の値を調べるの。フリーT3の正常値は、2.5~5.0pg/mlよ。見たことない値よね?ピコグラム/ミリリットルと読むんだけど、ピコグラムっていうのは、1兆分の1g。気の遠くなるくらいの数字なの。
だから、普通の健康診断の血液検査では、甲状腺の異常を調べることができないわ。健康診断の血液検査で調べる項目っていうのは、あらかじめ決まっているの。健康診断で何も引っかからなかったから健康だって決めつけるのは、ちょっと危険なのよ。
この微量な甲状腺ホルモンの数値が高ければ甲状腺機能亢進症、低ければ甲状腺機能低下症と診断することができるわ。
また、最近では、甲状腺ホルモンの数値だけではなくて、下垂体から分泌される甲状腺刺激ホルモンの量や、甲状腺刺激ホルモンに対する自己抗体(TRAb)の存在も調べるようになってきているわ。
組織検査
甲状腺に腫瘍がある時は、組織検査を行うの。
穿刺吸引細胞診
注射針よりも細い針を腫瘍に刺し、細胞を取って顕微鏡で調べる方法よ。吸引時間は1~2分で、痛みは少し感じるけれど、麻酔をするほどでもないわ。針を刺した後から出血することもほとんどないわ。
超音波(エコー)検査
甲状腺に腫瘍がある時に使われる検査よ。
首にゼリーのようなものを塗って、超音波を当てて甲状腺の腫瘍の状態を調べるの。
かなり鮮明な画像で、腫瘍の状態や、悪性か良性かを診断することもできるわ。
シンチグラム検査
超音波エコーが普及してからあまり使われなくなったけれど、場合によっては必要になってくる検査よ。
甲状腺がヨードを取り込むという性質を活かして行う検査なの。放射線のヨードを飲んで集まった放射性ヨードをシンチカメラでとらえて腫瘍の状態を見る検査なの。
↓↓↓ 診察の待ち時間の暇つぶしに・・・。
甲状腺の検査をどこで受けたらいいかは、この記事をご覧ください。
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