Dr.komakoのおんなのよろず診療所

komako先生が女性の心と体の不調を解決します。

肩こりの原因は筋肉にある 筋肉が肩こりを起こすメカニズムの解説

こんにちは、Dr.komakoです。

女性を日々悩ませる肩こり。

そのほとんどは筋肉に原因があるわ。

どんなメカニズムで肩こりが起こるのか、お話しするわね。

 

筋肉が原因の肩こり

 

■肩こりのメカニズム

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 血液の循環の主力選手は心臓ね。でも、筋肉も大きな役割を果たしているのよ。

 動脈血は心臓のポンプ作用で一度にたくさんの量が心臓から体中へ押し出されていくわ。動脈の壁には弾力があって、心臓から押し出される動脈血に合わせて大きく伸び縮みをして、血液が全身にくまなく届くのを助けるの。

 でも、静脈の壁は動脈に比べて弾力性がないし、静脈血を心臓に戻す力が弱いの。 

 筋肉は、体の動きに合わせて伸びたり縮んだりするでしょ。その時に筋肉の繊維がポンプのような働きをして、静脈血が心臓に戻すのを助けているの。

 筋肉の血行が何かの原因で妨げられると、静脈血と一緒に乳酸などの疲労物質が筋肉の中に溜まってしまって、末梢の神経を傷つけて痛みを起こすの。これが、肩こりの時に筋肉の中で起こっている現象よ。

 

 ■人間の体は肩こりになりやすい

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 哺乳類の体は、もともとは4本の足で体重を支えるようにできているの。人類は進化していく過程で、2足歩行の道を選んだわ。そこから、人類と肩こりとの付き合いは始まったのよ。

 人の頭は、かなりの重量ね。それを、細い首が支えているわ。

 人の体は前かがみの姿勢を取りやすい構造になっているの。猫背の姿勢や、何かに集中しているとき、頭は肩よりも前方にきてしまうことが多いでしょ。そうすると、細い首だけで頭を支えることになるわ。

 首は、僧帽筋という筋肉で覆われているの。僧帽筋は首から肩や背中にかけて、シスターがかぶる頭巾のような形で広がっているわ。頭を支えるために無理をして僧帽筋の血行が妨げられると、僧帽筋のあちこちで乳酸がたまって、肩こりの症状を引き起こしてしまうの。

 

 人は、2足歩行になることによって、腕を自由に動かせるようになったわ。

 人が文明を手にするために欠かせないことだったけど、自由に腕を動かせるように進化したことによって、肩関節はとても不安定な構造になってしまったの。

 肩の関節は、丸いボールと受け皿のような構造になっているのだけど、骨だけではこの関節の形状を保つことはできないの。

 靭帯や肩の周りの筋肉がそれぞれの役割を分担しながら腕を動かして、肩の関節を安定させているわ。この筋肉や靭帯のどこかが傷ついたり、弱まったりすると、肩関節の安定を保つバランスが崩れ、肩こりの原因になるの。

 

■筋肉が原因で起こる肩こりの種類

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  •  姿勢が原因の肩こり:無理な姿勢を長時間続けると、筋肉の血行が妨げられて肩こりがおこるわ。
  •  冷え症が原因の肩こり:冷えが筋肉の血行を妨げて肩こりが起こることよ。
  •  体型が原因の肩こり:肥満やなで肩などが原因で、筋肉の血行不良が起こるの。
  •  ストレスが原因の肩こり:ストレスは自律神経の働きを乱し、肩こりなどの不調を引き起こすわ。