こんにちは、Dr.komakoです。
自律神経失調症と重大な病気の初期症状がとても似ていてまぎらわしく、自己判断で自律神経失調症だと思い込んでしまって治療が遅れてしまうことがあるの。自律神経失調症と診断するためには、身体の病気が隠れていないかどうかしっかりと診断する必要があるのよ。
自律神経失調症とまぎらわしい身体の病気
がん
がんの初期はそもそも症状があらわれないことが多いわ。がんが大きくなるにつれて、小さな不調を感じるようになるの。がんの初期の症状が自律神経失調症の症状とよく似ていて、まぎらわしいわ。たとえば、次のような症状は、自律神経失調症とがんの初期症状と共通しているの。
- 胸やけ、胃もたれ、胃の不快感、食べ物の好き嫌いが変わる:胃がんでもおこる
- 食べ物がのどに使える感じがする、飲み込みにくい:食道がんでも起こる
- 尿が出にくくなる:肝臓がん、膀胱がん、前立腺がんでも起こる
脳腫瘍
脳腫瘍は多彩な身体症状が起こるの。たとえば
- めまい
- 頭痛
- 嘔吐
- 手足のしびれ
- 視力低下
- ふらつき
これらの症状は自律神経失調症と共通していてとてもまぎらわしいわ。
バセドー病
バセドウ病は自己免疫疾患だけど、症状は自律神経症状ととてもよく似ているの。共通している症状には次のようなものがあるわ。
- 脈拍の増加
- 汗をかきやすくなる
- 体がだるい
- 疲れやすい
- 下痢が続く
- イライラ
- 情緒不安定
バセドウ病については次の記事に詳しく書いています。
糖尿病
糖尿病はすい臓から分泌されるインスリンが不足して起こる病気よ。高血糖の状態が続くと、身体に重大な障害が起こるの。高血糖の状態が続いたときと、自律神経失調症には共通の症状があるわ。
- 手足のしびれ
- 喉が渇く
- 倦怠感
- 目がかすむ
- 尿の量が増える、頻尿
膠原病
細胞の結合組織に異常が起こる病気を総称して「膠原病」というの。膠原病のなかでも自律神経失調症とまぎらわしいのは次の2つの病気よ。
- 結節性動脈周囲炎:急激な腹痛、ぜんそく発作、手足のしびれ
- 慢性関節リウマチ:関節周囲の痛み
貧血
貧血は血液中の赤血球や血色素が減少した状態なの。その症状は自律神経失調症ととてもよく似ているわ。自律神経失調症とまぎらわしいのは次の症状よ。
- 身体のだるさ
- 寒さを感じる
- 動悸
- 息切れ
- 食欲減退
- 吐き気
その他まぎらわしい病気
ほかにも、様々な病気が自律神経失調症と間違えられる可能性があるわ。
- 呼吸器系:肺結核、気管支炎、気管支ぜんそく、肺気腫
- 循環器系:狭心症、心筋梗塞、高血圧、低血圧、多血症
- 消化器系:潰瘍、慢性肝炎、慢性胆のう炎、慢性膵炎、腎炎
- 内分泌系:副腎機能低下症、甲状腺機能異常
- 筋肉・神経系:パーキンソン病、多発性硬化症、筋ジストロフィー、関節炎
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