こんにちは、Dr.komakoです。
ストレスの中でも最も多く、もっとも対処方法が難しいのが対人ストレスではないかしら。自律神経失調症の人は、対人ストレスを抱えやすい傾向があるの。交流分析は自分が他人と交流するパターンを分析し、性格のひずみや問題がある対人交流の持ち方を改善していく心理療法よ。
自律神経失調症は交流分析で対人ストレスを改善して治す
交流分析とは
交流分析は自分自身の分析と、対人交流の仕方を分析して問題点を見つけ出し、改善していこうという心理療法なの。交流分析は次の3つの理念が基本になっているの。
- 人は誰でも「親 Parent」「大人 Adult」「子供 Child」という3つの自我がある
- 過去と他人の考え方は変えられないが現在の自分は変えることができる
- 感情・思考・行動の総責任者は自分である
この3つの理念を基本として、「構造分析」「交流パターン分析」「ゲーム分析」「脚本分析」の4つの分析を行い、自分自身の分析と対人交流のパターンや問題点を見つけて行くの。
構造分析
交流分析では自我は親(P)大人(A)子供(C)の3つあると考えられているわ。構造分析では、さらに次の5つの自我があると考えているの。
- 批判的で厳しい親(CP)
- 保護的で優しい親(NP)
- 理知的で合理的な大人(A)
- 自由で本能的な子供(FC)
- 順応性の高い子供(AC)
この中のどの自我が強くどの自我か弱いのかをエコグラムというテストを使って調べていきます。
エコグラムテストはこちらのサイトでどうぞ。
自律神経失調症になりやすい人は、NPが高くFCが低い「献身パターン」や「葛藤パターン」、ACが低い「頑固パターン」が多いみたいよ。
交流パターン分析
私たちが人と接するときには、親(P)大人(A)子供(C)のいずれかの自我を使ってコミュニケーションをとっているの。人はそれぞれ、自分が人と交流するときに使う自我が大体決まっているのよ。
そこで自分がどんな自我を使って人と接しているのかを分析してっ見ると、自分の性格的な欠点や対人交流を持つときの問題点が見えてくるの。緋との交流パターンは次の3つに分けられるのよ。
補助的交流
お互いに大人(A)対大人(A)の自我で交流している対人交流パターンよ。この交流は大体お互いに思った通りの反応が返ってくるから、気持ちよく対人交流を持つことができて、会話がスムーズにはずんでいくの。
たとえば、「おいしそうなケーキがあったから買ってきたよ!」⇒「やったー!うれしい!ありがとう!」というように、相手が喜ぶと思ってやったこと、話したことに対して相手が素直にうれしいと反応してくれたら、お互いにハッピーよね。
交差的交流
交差的交流は交流のベクトルが交差してしまう交流の仕方なの。一方が大人(A)の交流を持とうとしても、相手が親(P)子供(C)のパターンで交流を持とうとすると、予想外の反応が返ってくることになるわ。
予想外の反応が返ってくるから、会話が弾みにくいし、時にはトラブルに発展することもあるわ。
「おいしそうなケーキがあったから買ってきたよ!」⇒「ダイエット中だって言ってたじゃない。そんなの食べたらまた太るわよ。」相手を喜ばそうと思っていたのに、非難されてしまうと悲しくなるし、腹が立つわよね。
裏面的交流
裏面的交流は、表面的には大人(A)対大人(A)の交流なの。でも一方は言葉の裏に本音を隠しているの。これでは、本音と建前の付き合いになって良好な関係を築くことが難しくなるわ。
「おいしそうなケーキがあったから買ってきたよ!」⇒「ありがとう!」(でも、ダイエット中だって言ってたよね。食べてもいいのかな。)本音を言えずに本心を隠していると、対人交流もストレスの原因になってしまうわよね。
ゲーム分析
ゲーム分析での「ゲーム」は、なぜか繰り返してしまう不快な感情を生むコミュニケーションの事なの。ゲーム分析では自分がどんなゲームをとりやすいのかを分析していくのよ。
相手にとってはとても心地の良い返答をしておきながら、心の中では別の本音が隠れているような裏・表のある交流が問題になるわ。裏・表のある交流ではつぎの3つのゲームが生まれるのよ。
「キック・ミーゲーム」
「キック・ミー」は「私を責めて」という意味なの。相手をわざと挑発して相手の反撃を誘い、周囲の注目を集めるの。
たとえば、「これ、昨日かった洋服なの。」⇒「ストライプ柄の方がやせて見えるのに。」
こんなことを言ったら、「太ってるって言いたいの!?」と喧嘩になってしまうわよね。こういう交流パターンをとる人は「自分に注目を集めたい」、「空虚な気持ちを埋めたい」と感じている人が多いわ。
「イエス・バットゲーム」
相手の求める返答をしていても、内心は全く違う考えを持っているの。口では「イエス」と言っていても心では「バット(しかし)」と思っているパターンよ。
「これ、昨日かった洋服なの。」⇒「よく似合ってるね。」(ちょっと太って見えるわ。)
こういうゲームをする人は、うわべだけでも相手と繋がっていたいと感じている人が多いわ。
「愚痴の繰り返しゲーム」
何か問題に直面した時に、愚痴を繰り返すことでその場を逃れようとするの。問題と直面することを避けて通る人に多いわ。
ゲームを繰り返しやすいことに気がついたら、次の事を心がけてほしいの。
- ゲームでの交流に時間を費やさず、有意義な時間を持つようにする
- 相手からゲームを仕掛けられても乗らない
脚本分析
交流分析では、自分の人生を一つのドラマだととらえ一人一人が自分の人生の脚本を持っていると考えているの。
人は誰でも親から影響を受けた価値観や無意識に植え付けられてきた「禁止令」などがベースになって、行動の選択基準や行動の規範が決められているわ。
脚本分析では、自分に制約を設けたり、正確に悪い影響を与えている「禁止令」にに気付くことが大切なの。「禁止令」が与えている好ましくない脚本を、健全な方向に書き換えて行くことが脚本分析の目的なのよ。
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