こんにちは、Dr.komakoです。
自律神経失調症になりやすい人は、物事のとらえ方にゆがみやずれがあって、ストレスをためやすい傾向があるの。こういった物事のとらえ方やゆがみ、ずれを自覚し、修正していく精神療法が「認知行動療法」よ。
自律神経失調症の原因を改善する認知行動療法
認知行動療法とは?
認知行動療法では、物事のとらえ方や考え方を「認知」と呼ぶの。同じ物事が起こっても、人によってとらえ方が違ってくるわ。楽観的、前向きにとらえる傾向のある人はストレスをためることが少ない傾向があるわ。でも、反対に悲観的、後ろ向きにとらえる人は、ストレスをためやすいの。
とくに、認知にゆがみを生じやすい人は今置かれている環境に適応しにくくなって、自律神経失調症をおこしやすいの。
認知行動療法は、自分の認知の傾向を知り、違う考え方もあるということに気付き、認知に幅を持たせ、行動を変えて行く治療方法なのよ。
認知行動療法の進め方
ストレスになることを整理する
まずは今自分がストレスに感じていることがどんなことなのかを整理するの。認知行動療法は、具体的な事例に対して、客観的にとらえなおす必要があるから、これはとても大切なプロセスになるわ。
できればノートを用意して箇条書きにしてみるとこの先のステップを進めていきやすくなるわ。認知行動療法のワークブックを利用するのもいい方法よ。
自動思考の傾向を知る
ストレスの原因になっている事例を箇条書きにしたら、一つをピックアップしてみて。
- 友達にラインで相談するけど、いつも既読スルーされてすぐに返事が返ってこない
ということをピックアップしたとするわね。そしたら、友達に既読スルーされたときに一番に頭に思い浮かぶことをかきだすの。
物事が起こって一番に頭に思いつくことを「自動思考」というの。認知行動療法では、この自動思考を柔軟にして、認知に柔軟性を持たせていくのよ。
- 私の事を嫌っている。うっとうしいと思っている。
あたなが一番に思いついた自動思考がこれだとするわね。
自動思考が感情や行動に与えている影響を知る
では、次にどんな気持ちになるのかをノートに書きだしてみましょう。
- 悲しい気持ちになる
- 腹が立つ
- 傷つく
当然、後ろ向きな気持ちになるわ。そうすると、あなたはどんな行動をとる?
- もうメールしない→ストレスをため込んでいく
- 文句を言う→友達を喧嘩になる
- 「私のこと嫌いなのね」とラインを送る→友達との仲がこじれる
どんな行動をとっても、あまりいい結果にならないということが分かるわね。
自動思考とは違うとらえ方をしてみる
では、友達がすぐにラインを返してくれないのに、他の理由がないか考えてみましょう。
- 今、忙しいのかもしれない
- どんな言葉を返そうか考えているのかもしれない
そう解釈したら、あなたの感情はどう変わる?感情が変わったら、取るべき行動も変わるんじゃないかしら?
違うとらえ方をした時におこる感情や行動を考える
- 待つのはイライラするけど相手の都合も考えないと→返事を穏やかな気持ちで待つ
- 私の事を真剣に考えてくれているんだな→感謝の気持ちを持つ
- ラインの頻度が多すぎるのかも。相手にも都合があるもんね。→何かあった時、自分で解決仕様とすることが増える
認知行動療法の効果
ストレスを抱えやすい人は、認知にゆがみがあることが多いの。歪んだ認知が、あなたの心を悪い方向に向けてしまったり、相手から受け入れられないような行動をとってしまって周囲との摩擦が起こってしまうこともあるの。
認知行動療法は自分の考え方の癖を客観的にとらえなおすことで、認知に幅を持たせてストレスをためにくい考え方にかえて行くのよ。ストレスが減って行くと、自律神経の乱れもきっと治まって行くわ。
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