■更年期障害の3つの原因
更年期障害には、大きく分けて3つの原因があるわ。
更年期になると様々な身体的・精神的な不調が現れるわね。
女性ホルモンのバランスや、ストレスが複雑に重なり合って起こるから、更年期障害の症状は本当に多彩ね。
更年期っていうのは、閉経を挟んだ前後10年の事をいうの。
日本人女性の平均的な閉経年齢は50歳といわれているから、平均的な更年期年齢は45歳~55歳ね。
もちろん、閉経する年齢は初潮を迎える年齢と同様に個人差があるから、更年期の症状が起こり始める年齢にも個人差があるわよ。
■更年期のホルモンバランスの乱れ
女性ホルモンは脳の視床下部から分泌されているの。
ここからは、ちょっと複雑よ。
まず、視床下部から、性腺刺激ホルモン放出ホルモンというホルモンが分泌されるの。そのホルモンの刺激をうけて、脳下垂体から卵胞刺激ホルモンと黄体刺激ホルモンが分泌されるの。
脳下垂体から分泌されるこの2種類のホルモンの刺激を受けて、今度は卵巣からえすエストロゲンとプロゲステロンというホルモンが分泌されるわ。
卵巣には、エストロゲンとプロゲステロンが分泌されたことを視床下部に伝える機能があるの。
視床下部は卵巣から伝達された信号によって女性ホルモンの分泌量をコントロールしているのよ。
更年期になると、卵巣から分泌されるエストロゲンの量がすくなくなるの。
すると、視床下部はエストロゲンをもっと出すようにって性腺刺激ホルモン放出ホルモンの分泌を増やすわ。
脳下垂体は信号を受け取り、ホルモンを分泌して卵巣にホルモンの分泌をもっと出すように指令を送るんだけど、卵巣はエストロゲンの分泌を増やすことができないの。すると、視床下部には卵巣のホルモンが不足している情報が伝わって、性腺刺激ホルモン放出ホルモンの分泌を増やす・・・という悪循環が起こるの。
どっかのお役所仕事みたいでしょ?
そうすることによって、ホルモンバランスはどんどん乱れていくことになるの。
■更年期の自律神経の乱れ
女性ホルモンのバランスが乱れると、女性ホルモンを増やそうと視床下部は信号を送り続けることになるわ。
このような状態が続くと、視床下部や、信号を送られて働き続ける脳下垂体は疲れ切ってしまうの。
視床下部は自律神経の働きを司っているところでもあるの。
視床下部が疲れて機能不全を起こすと、今度は自律神経の働きがおかしくなるのよ。
自律神経は、交感神経と副交感神経の二つの神経をバランスよく働かせて、内臓の動きや血管の動きをコントロールしている大切な神経なの。
自律神経がバランスよく働かなくなると、体温調節が上手く行かなくなって、火照りや冷えがおこるわ。
交感神経が働き続けると、不眠や動悸などの症状が起こってくるの。
■更年期のストレス
更年期の頃の女性は、子供の独立による孤独感や、親の介護などストレスを抱え込みがちよね。
ストレスは大脳の辺縁系という感情を司る部分に悪い影響を与えてしまうの。
気持ちを明るくする作用のあるエストロゲンも減少してくるわ。それに、自律神経の乱れは不眠を引き起こし、つかれがたまりやすい状態にってしまうわね。
このような原因によって、更年期では憂鬱や情緒不安定などの精神症状が起こりやすいの。
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