Dr.komakoのおんなのよろず診療所

komako先生が女性の心と体の不調を解決します。

エコノミー症候群を予防する方法

こんにちは、Dr.komakoです。

 

熊本の震災に遭われた方々には、心からお見舞いを申し上げます。度重なる余震で、避難生活が長引き、心と体の健康を崩してしまわれる方も多いのではないでしょうか。被災された方の健康を保つために少しでも役立つ情報を発信していきます。今日は、「エコノミー症候群」についてです。

 

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エコノミー症候群を予防する方法

エコノミー症候群とは

エコノミー症候群は、足の静脈に血栓ができることを言います。エコノミークラスの飛行機のように、狭く体を自由に動かせない状態で長い間過ごしているとできやすいことから「エコノミー症候群」という名前が付けられています。

 

名前は「エコノミークラス症候群」ですが、飛行機に乗っていなくても起こります。狭い場所にいなくても起こります。長時間足を組んでいるだけでも起こる可能性があります。

 

エコノミー症候群で恐ろしいのが、血栓が肺に運ばれて肺塞栓症を起こしてしまうことです。肺塞栓症は胸の痛みや呼吸困難を起こし、最悪の場合は命を落とす危険があります。

 

エコノミークラス症候群の症状は次の通りです。

  • 膝から下にむくみや腫れ、痛みがあらわれる
  • 血管の周辺にむくみやだるさを感じる

車中泊をしている人も、そうではない人も、思い当たる症状があればすぐに医療機関や循環してくる医療スタッフに相談してください。

 

また、自分や周りの人で、急に胸の痛みを訴えたり、呼吸困難な状態になったら、一刻を争う状態です。すぐに救急車を呼んでください。

 

エコノミー症候群の予防

水分を控えない

エコノミー症候群の原因は、窮屈な姿勢を続けることによる深部静脈の圧迫と、脱水です。脱水になると血液がどろどろになり、血栓ができやすくなります。

 

ストレスがかかると、血液はドロドロになりやすくなります。また、避難生活では必要な栄養分をなかなかとることができず、やはり血液はドロドロになりやすい状態です。

 

避難生活ではいつもの状態よりも血栓ができやすい状態になっています。一口ずつでも構いませんので、水分をこまめに取るように心がけてください。また、周辺の人に水分をとるように勧めてください。

 

足を定期的に動かす

足は通常の状態では静脈を心臓まで届ける力が足りません。動くことでやっとポンプ機能が働き、静脈血を心臓に送り返すことができます。つまり、普通の状態でも足には血液が滞りやすいのです。

 

静脈ポンプがしっかりと働くように、ふくらはぎの筋肉を積極的に動かすようにしてください。一部の避難所では、定期的にラジオ体操をしているようですが、健康管理にはとても良い方法だと思います。一日に一度でも全身の筋肉をくまなく動かすことはエコノミー症候群の予防に大変役立ちます。

 

それ以外にも、1時間に1度は踵を上げ下げする運動や、足の指を曲げたり伸ばしたりする運動をしてみてください。子供さんと一緒に「足指じゃんけん」をするのも良い方法です。自然と笑いが起こり、気分もほぐれることでしょう。

 

弾性ストッキングを利用する

弾性ストッキングは病院でも血栓予防に使われています。「メディキュット」や「ムクミキュア」などの商品名で販売されています。もし手に入るのであれば、利用するのもエコノミー症候群予防には有効な方法です。

 

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