Dr.komakoのおんなのよろず診療所

komako先生が女性の心と体の不調を解決します。

女性の身体の変化と女性ホルモン

こんにちは、Dr.komakoです。

 

女性の身体は生まれてから寿命を迎えるまで、劇的に変化していくものなの。

その変化は、女性ホルモンの影響をとても大きく受けているわ。女性の身体にどんな変化が起こるのかを知っておくと、年齢とともに訪れる身体の不調にも対処しやすくなるわ。

 

とくに、30代を過ぎた女性は、一度自分の身体にきちんと向き合ってみたほうがいいと思うの。

 

女性の身体の変化と女性ホルモン

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女性の生涯は、医学的にみると、「幼少期」「思春期」「成熟期」「更年期」「老年期」に分けることができるわ。

幼少期

幼少期は、女性が生まれてから初潮を迎えるまでの時期をさすの。最近の初潮を迎える年齢は、10歳~12歳が一般的よ。この頃の女の子は、外見的にはまだまだ子供だけれど、身体の内側では女性ホルモンの分泌が始まっているの。

 

初潮は、18歳くらいまでに迎える人が99%よ。もし、18歳を過ぎても初潮があらわれないときは、「遅発月経」もしくは「原発無月経」である可能性があるの。

 

遅発月経は、月経の開始が遅れているだけだから、時間が経てば月経がはじまるわ。でも、原発性無月経では、適切な治療が必要になるの。

 

16歳を過ぎても初潮が来ないときは、婦人科へ行って原因を確かめてみたほうがいいわ。

 

思春期

初潮が始まってから、18~19歳くらいまでを思春期と呼ぶの。思春期になると女性の身体は急激に女性らしく変化していくわ。乳腺や乳管が発達して、乳房が膨らみだすし、脂肪がついて体のラインが丸みを帯びてくるの。陰毛やわき毛といった今までなかった体毛が生えてきて、女の子はみんなとまどうわ。

 

自分の身体の変化や、大人の些細な言動にイライラしたりと、思春期の女の子の心は不安定になりがちね。男の子の事を意識し始めるのもこの頃よ。大体の女の子が、思春期に初恋を経験するわ。

 

身体の内側でも、女性ホルモンの分泌が急激に増えて行く時期なの。でもまだ、性機能が十分に成熟していないから、月経も不安定になりがちよ。

 

思春期の月経のパターンには、次のようなものがあるわ。

 

  1. 初潮が来ない
  2. 初潮はきたけれどその後の月経がない
  3. 初潮はきたけれど、生理周期が安定しない
  4. 初潮も来て、その後の生理周期も安定している

思春期に生理周期が安定しなくても、大人になるにつれて徐々に安定していくものよ。でも、1.や2.のような月経が来ない状態が18歳以上になっても続くようであれば、婦人科で診察を受けたほうがいいわ。

 

そのほかにも、思春期におこりやすい月経異常には、次のようなものがあるわ。

 

  • 機能性出血:出血が止まらないでだらだら続く
  • 続発無月経:月経が長期間止まる
  • 月経困難症:月経時に激しい腹痛がおこる
  • 頻発月経:生理周期が24日以内である
  • 過多月経:月経量が異常に多い
  • 稀発月経:39日以上90日未満の月経周期である
  • 原発性無月経:何らかの原因で月経が来ない

 

月経の異常は治療を早く行った方が治療効果が高いわ。思い当たることがあったらお医者さんに行ってみましょう。思春期の女の子が婦人科を訪れるのはきっと抵抗があると思うから、お母さんやお姉さんなど、大人の女の人がついて行ってあげてね。

成熟期

女性は23歳~25歳頃に女性ホルモンの分泌量がピークを迎えて、35歳くらいまでこの分泌量を維持するの。妊娠や出産に最も適した時期よ。ちょうど、結婚をする女性が一番多い時期と重なっているわ。

 

ライフスタイルの変化で女性の晩婚化が進んでいるけれど、医学的にみるとやはり20代のころに結婚して、35歳くらいには子供を産み終わっているのが理想的なのね。

 

成熟期では月経周期は安定していることが多いけれど、中には思春期で起こりやすい月経異常が成熟期でも起こることがあるわ。

 

それに加えて

  • 不正出血
  • 月経前症候群

といった月経に伴う不快な症状が起こることがあるわ。

また、生殖器の病気も心配になってくるわね。子宮の病気は、月経の異常や妊娠で婦人科に行った時に発見されることが多いわ。

 

子宮の病気には、次のようなものがあるわ。

  • 子宮膣部びらん
  • 子宮頸管炎
  • 子宮内膜症
  • 子宮筋腫
  • 子宮頸がん
  • 子宮内膜ポリープ
  • 卵巣嚢腫
  • 子宮内膜炎
  • 子宮腺筋症
  • クラミジア感染症

月経の異常やいつもちがうおりもの、不正出血が起こったら、婦人科に行く習慣をつけておいた方がいいわ。婦人科は、出産の為だけにあるのではないのよ。生涯にわたって、女性の身体を見守ってくれる場所なの。

 

更年期

女性ホルモンは、35歳を過ぎたころから徐々に分泌量が少なくなって行くの。

更年期は45歳くらいから55歳くらいまでを指すわ。卵巣機能が徐々に低下していって、閉経を迎えるまでの期間の事を、更年期と呼ぶの。

 

卵巣の機能が低下することによって女性ホルモンを作る場所が卵巣から副腎皮質にバトンタッチするのだけど、このバトンタッチが上手く行かないことによる身体の不快な症状を、更年期障害というわ。

 

更年期障害について詳しい記事はこちらをご覧ください。

 

komakosensei.hatenablog.com

 老年期

閉経を迎えて、ホルモンバランスが安定してきてから、寿命を迎えるまでの期間が老年期よ。

 

もう女じゃなくなったなんて、悲観的になる必要はないわ。最近は、「老年期」ではなく「熟女期」と呼ぶこともあるのよ。子育てが一段落して、自分の人生を楽しむための時間だと考えて。

 

ただ、閉経後の女性は身体の不調をおこしやすいということも頭に置いておいて。

閉経後におこりやすい身体の不調には、次のようなものがあるわ。

 

  • 骨粗鬆症
  • 動脈硬化
  • 高血圧
  • 高脂血症
  • 糖尿病
  • アルツハイマー病

バランスのとれた食事と適度な運動を心がけて、熟女期をエンジョイしてね。

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