こんにちは、Dr.komakoです。
生理の出血が少なかったら、どんなに楽だろう。
一日くらいで済んでくれたらいいのにな。
女子なら一度は思ったことがあるんじゃないかしら。
でもね、経血量が少なすぎたり、生理の日数が少ないのは、不妊症を招く可能性のある病気なの。10代の女の子ならば経過を見ていていいけど、妊娠を望む年齢になってもこのような状態が続くのであれば、適切な治療が必要よ。
過少月経・過短月経:少なすぎる・短すぎる月経は不妊を招きます
過少月経・過短月経とは
経血の量が一番多い生理2日目でも、ナプキンの交換がほとんど必要がないくらい経血の量が少ない状態を過少月経というの。
また、月経の期間が2日以内と短い状態は、過短月経というわ。
二つの病気は、同時におこることもあるわ。
正常な月経については次の記事をご覧ください。
過少月経・過短月経の症状
次の症状に思い当たることがあったら、病気を疑って。
- 前は普通だったけど最近経血の量が減った
- 月経がはじまる前や終わる前のような、茶色くべったりとした血液が少量だけでて月経が終わる
- 前よりも月経が短くなった
- 月経が1~2日で終わる
過少月経・過短月経の原因
過少月経も過短月経も、子宮の発達が未熟なことが原因で起こるの。もっとも、閉経前に月経の量や期間が短くなるのはごく自然な現象で、この場合は病気ではないわ。
子宮は、子宮内膜の増殖と剥離、つまり月経を繰り返しながら発達していくものなの。だから、10代の女の子の子宮や卵巣の機能はまだまだ未熟で、過少月経や過短月経が起こりやすいわ。この場合も、特に治療は行わずに経過を見て行くの。
深刻なのは20代から30代の妊娠や出産適齢期の女性よ。この時期には子宮や卵巣は成熟して、女性ホルモンの分泌量も安定しているはずなの。この時期に過少月経や過短月経を起こすような、子宮や卵巣の機能が未熟な状態なのであれば、適切な治療が必要になるわ。
過少月経の原因には、子宮や卵巣の発達が未熟であるということの他にも、ストレスが原因で起こることがあるの。ストレスによって女性ホルモンのバランスが乱れると、排卵がなくなってしまうことがあるわ。すると、月経の量や期間が短くなってしまうのよ。
他には、人工妊娠中絶など、子宮の手術で子宮内膜が傷ついたり癒着が起こったりすると、増殖できる内膜が少なくなってしまって過少月経や過短月経が起こるわ。
過少月経・過短月経の治療
閉経が近付いている女性や、10代の女の子は経過を観察するだけで、特に治療は必要としないわ。
それ以外の女性が過少月経・過短月経になっていると、いずれ排卵が止まってしまって不妊症の原因になってしまうの。だから、適切な治療が必要よ。
診断には、排卵があるかどうかを調べる必要があるの。不安を感じている人は、まず基礎体温をつけてみて。月経を含む1か月間の基礎体温表を持って、婦人科を受診してね。
基礎体温の付け方についてはこちらの記事をご覧ください。
基礎体温表を見たうえで、問診や超音波検査を行って、子宮や卵巣に異常がないかを調べるの。子宮や卵巣に、明らかな病気が無ければ、過少月経・過短月経の治療を始めるわ。
治療方法は以下の通りよ。
- ホルモン療法
- 排卵誘発剤
- 漢方薬
過少月経・過短月経に似ている病気
過少月経や過短月経と同じような症状を起こす病気があるわ。
無排卵月経:排卵が止まってしまう病気
プロラクチン血症:プロラクチンの過剰分泌によって排卵障害が起こる病気
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