こんにちは、Dr.komakoです。
今日は、石原元都知事が体調不良で病院へ向かったというニュースに驚かされたわ。
ご高齢だし、脳こうそくを起こしたこともある方だから、また脳こうそくかしらと心配したわ。
体調不良の原因は、早口でしゃべりすぎたことによる脱水症状ですって。
早口で脱水症状になるとは思えないけど、脱水症状には気をつけなくてはいけないわね。とくにこれからの季節は、たかが脱水と思っていると危険よ。
脱水症状に注意 石原元都知事を襲った体調不良の原因は脱水症状
脱水症状とは
脱水症状は、ただ単に体から水分が足りなくなったということではないの。
体温が上がると、体を冷やすために汗が出るわ。汗が口に入ったことはある?汗ってしょっぱいでしょ?汗には塩分が含まれているのよ。
人間の体は、体液に満たされているわ。体液は、水と、塩分が水に溶けてできた電解質でできているの。身体の水分が失われると、電解質も失われることになるわ。
脱水症状は、水分が足りなくなって起こる症状と、電解質が足りなくなって起こる症状の2つの症状を引き起こすの。
水分不足で起こる体の不調
身体から水分が足りなくなると、血液の量が減って血圧が低くなるの。すると、身体の内臓を巡る血流が少なくなって内臓が栄養不足に陥り、働きが悪くなるの。脳の血流が少なくなると、集中力が失われてしまうわ。
電解質不足で起こる体の不調
電解質が失われると、身体の中の浸透圧のバランスが狂うの。浸透圧とは、ナトリウムとカリウムがお互いにバランスを取り合って、身体の成分を同じ状態に保とうとする働きよ。
浸透圧が狂うと、初期症状では足がしびれたりつったりするわ。
脱水症状の3つの種類
脱水症状には3つの種類があるの。
- 高張性脱水:急激に汗をかいて水分が失われ、身体の電解質濃度が高くなってしまった脱水
- 等張性脱水:下痢や嘔吐によって一気に体液が失われることによって水分と電解質が同じ割合で失われている脱水
- 低張性脱水:汗を大量にかいた後、水など電解質の少ない水分をたくさん飲んだことによって体液が薄くなっている脱水
脱水症状の原因
脱水は、身体の水分と電解質がバランスを崩すことで起こるのよ。
脱水症状が起こりやすい状況は次の通りよ
- 気温の高い屋外での作業
- 湿度が高く蒸し暑い環境
- 蒸し暑い屋内
- 急に暑くなった
- 高熱を出した
- 下痢・嘔吐
- 水分摂取量が少ない
- 汗をかいた時に水で水分補給をする
- 体調不良や疲労
夏の暑さが脱水症状を起こしやすいというのは、みんな知っていることよね。でも、案外曇りの日は脱水症状を起こしやすいのよ。湿度が高いと、汗をたくさん書きやすいの。脱水が起こるのは、屋外だけではないわ。家の中でも、脱水症状は起こるのよ。
同じ気温でも、真夏よりも5月の方が熱中症にかかりやすいわ。5月ごろ、急激に温度が上がって突然夏日になると、身体が温度変化について行かなくなるの。
高熱で汗をかいたり、下痢や嘔吐で急激に体液が失われた時も要注意よ。
特にお年寄りで多いのが、トイレの回数を気にして水分を我慢して起こる脱水よ。お年寄りはただでさえ脱水症状が起こりやすいの。充分に水分を採れるように、お茶の時間を決めておくといいわ。
水分補給は、水ではなくてミネラルを含む麦茶や、スポーツドリンクがおすすめよ。水を飲むのであれば、梅干しや塩飴など塩分を含むものを口にするように心がけてね。そして、なんといっても日ごろの健康管理は大切よ。疲れや体調不良は、脱水症状を起こしやすくするのよ。
熱中症に注意
脱水症状が進行すると熱中症をおこすの。
熱中症は、水分や電解質のバランスが極端に崩れて身体の調節機能が失われている状態よ。
熱中症は次のような症状を起こすわ。
- 重症度1:めまい・立ちくらみ・足がつる・大量の発汗
- 重症度2:頭痛・吐き気・だるさ・脱力・集中力や判断力の低下
- 重症度3:意識障害・痙攣
重症度1や2では、涼しいところに移動して体を冷やし、水分を補給して対処するの。それで症状が治まったら大丈夫だけど、身体の不調が続くようだったら病院へ行きましょう。
重症度3は、すぐに救急車で病院に行きましょう。
熱中症がひどくなると、熱射病という状態になるわ。
熱射病は、身体の調節機能が失われて身体が40度を超える高温になって意識を失いショック状態に陥るわ。命を失うことあるのよ。