Dr.komakoのおんなのよろず診療所

komako先生が女性の心と体の不調を解決します。

PMS月経前症候群の乗り切り方~原因と治療~

こんにちは、Dr.komakoです。

 

PMS月経前症候群は身体や心にいろいろなトラブルを起こすわ。でも、治療方法があるから安心して。毎月訪れる不快な時期を乗り切る方法はきっとあるわ。

 

PMS月経前症候群の乗り切り方~原因と治療~

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PMS月経前症候群の原因

ホルモンの変化

女性ホルモンは月経の周期に合わせてバランスを変えているわ。特に排卵以降は、気分を穏やかにしてくれる卵胞ホルモンが急激に減って、妊娠に備える黄体ホルモンが急激に増えるの。

 

このようなホルモンの急激な変化に、ホルモンの司令塔である脳の視床下部が対応しきれずにオーバーヒートを起こしてしまうの。

 

視床下部は、ホルモンだけではなくて、自律神経の調節も行っているの。視床下部のトラブルは自律神経を乱し、体調や精神的な不調を引き起こすのよ。

 

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代謝機能の低下

排卵後に急激に増える黄体ホルモンは、妊娠に備えて体に水分をためこむ働きを持っているの。その為に代謝が落ちて、身体がむくみやすくなってしまうわ。乳房の張りも、むくみのせいよ。月経前に甘いものが欲しくなったり、食欲が抑えられなくなるのは、糖代謝が悪くなって血糖値が下がってしまうからよ。

脳内物質の不足

排卵から月経までの急激なホルモンバランスの変化は、脳内物質の分泌も低下させてしまうの。このせいでイライラしたり、無気力になったり感情のコントロールが効かなくなってしまうのよね。

プロスタグランディンの影響

プロスタグランディンは、子宮を収縮させて腹痛や腰痛をおこすの。月経困難症の症状と同じね。

 

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プロスタグランディンには血管を収縮させる作用もあって、肩こりや頭痛、冷えをおこすわ。でも、腸の働きをよくする効果もあって、生理中だけは便秘が治るという良い効果も与えてくれるのよ。

体調・環境・性格の影響

疲れやストレスはPMS月経前症候群の症状を強くするわ。また、失恋や転勤、引っ越しなどの環境の変化や精神的なショックも、症状の影響を強くしてしまうの。

 

几帳面で生真面目な性格の人は、イライラなど感情の症状が強くなる傾向があるわ。

 

煙草やコーヒーなどの嗜好品をよくとる人も、PMS月経前症候群の症状が現れやすくなるといわれているのよ。

 

PMS月経前症候群の治療

対症療法

PMS月経前症候群の症状は様々で、一人一人症状の現れ方が違ってくるわ。その症状に併せて、不快な症状を取り除く治療を行うの。頭痛が起こるのであれば頭痛薬、むくみには利尿作用のある薬、イライラなどには漢方薬や生活改善薬などよ。

ホルモン療法

症状が強くて日常生活に支障をきたす場合は、低用量ピルなどを使ってホルモンバランスを整える治療を行うこともあるわ。急激なホルモン変動を抑えると、いろいろな症状が楽になるのよ。

セルフケア

食生活の改善や、入浴やアロマ、ヨガや自律訓練法など、心と体のケアを普段から行うと、PMS月経前症候群の症状を緩和する効果があるわ。

 

PMS月経前症候群に似ている病気

 PMS月経前症候群よりも精神症状が重く、周囲への影響も大きいケースを、PMDD月経前不快気分障害と呼ぶのよ。でも、生理前でなくてずっと憂鬱やイライラ、気分の落ち込みがみられるときは、うつ病の可能性もあるわ。気になるようであれば、精神科のクリニックを受診してみて。

 

 

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甲状腺の機能が亢進するバセドウ病になると、気分がイライラするし、橋本病のように甲状腺の機能が低下すると気分の落ち込みや無気力な状態が起こってしまうわ。PMS月経前症候群ととてもよく似ていて、診断を間違えることがあるの。月経周期に影響されない身体や心の症状は、甲状腺の病気が隠れている可能性があるって、覚えておいてね。

 

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あなたはPMS月経前症候群?チェックシートはこちら。

 

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