こんにちは、Dr.komakoです。
アトピー性皮膚炎はアレルギーが原因の皮膚病だといわれているわ。アトピー素因という遺伝的な要素が原因として挙げられるの。でもじつは、アトピー素因を持たない人でもアトピー性皮膚炎にかかる可能性があるということが分かってきたのよ。
アトピー性皮膚炎とアトピー素因
アトピー素因とは?
アトピー素因というのはアレルギー体質の一つで、アトピー性皮膚炎の患者さんの8割がアトピー素因を持っているわ。
アトピー素因はアトピー性皮膚炎診療ガイドブック2006によって次のように定義されているの。
- 家族歴・既往歴がある(気管支ぜんそく・アレルギー性鼻炎・アレルギー性結膜炎・アトピー性皮膚炎のうちのいずれかまたは複数)
- IgE(免疫グロブリンE)を産生しやすい
1は本人や家族にアレルギーにによる病気があるかどうかということ、2は、アレルギー反応をおこすIgEという物質を産生しやすい体質かどうかということで、どちらか1か2、どちらかに当てはまったら「アトピー素因をもっている」ということになるの。
アトピー性皮膚炎とアレルギーの関係
アトピー性皮膚炎は一般的にアレルギー性の皮膚の病気だと考えられているわ。でも、アトピー性皮膚炎の患者さんでアレルギー体質であるアトピー素因を持っているのは全体の8割よ。つまり、アトピー性皮膚炎の患者さんのうち2割はアレルギー体質ではないのにアトピー性皮膚炎にかかっているの。
アトピー性皮膚炎を疑うときは、血液検査でIgEの数値を調べるの。大体の患者さんはIgEの数値が高いわ。でも、アレルギー体質ではない患者さんはIgEの値が増えていなかったり、症状の起こり方と一致しないの。
つまり、アトピー性皮膚炎はアトピー素因というアレルギー体質を持っているとかかりやすいけれど、アトピー性皮膚炎を発症する絶対的な条件ではないという事ね。アトピー性皮膚炎の原因には、アレルギー以外に環境や精神的なストレスが関係していると考えていいわ。
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