こんにちは、Dr.komakoです。
アトピー性皮膚炎の治療では、ステロイド外用薬でいち早く炎症を抑えて皮膚を健康な状態に近づける必要があるの。ステロイド外用薬の効果を高める塗り方や正しい分量をご紹介するわ。
アトピー性皮膚炎|ステロイド外用薬の正しい使い方
ステロイド外用薬の適量の目安
ステロイド外用薬の作用を効果的に発揮するためには、用量を守ることが大切なの。アトピー性皮膚炎の薬は、広い範囲に塗ることが多いわ。広さを大人の手に換算して、どれくらいの量を塗ったらいいのか知っておくと用量を間違えずに塗れそうね。
軟膏やクリームを塗る時は、大人の人差し指の先から第一関節までの長さにしぼりだした量が0.5gだと覚えておいてね。この0.5gの分量を大人の手2枚分に塗るのが適切な分量なの。下の図を参考にしてね。
日本の病院で処方されているステロイド外用薬のチューブはどれも5gよ。チューブ1本で大人の手20枚分を塗ることができるわ。
ローションタイプのお薬は1円玉1個分で大人の手2枚分が適量よ。
ステロイド外用薬の塗り方
ステロイド外用薬を塗るタイミング
ステロイド外用薬は、1日1回など塗る回数が決められているわ。1日1回塗るのであれば、お風呂に入った後がいいわよ。お風呂に入って皮膚を清潔にした後は、できるだけ早く(5分以内)保湿性外用薬を塗りましょう。その後で、適切な量のステロイド外用薬を塗るといいわよ。
ステロイド外用薬を塗る回数が一日に複数回ある時は、塗るタイミングをお医者さんに聞いてみてね。
広い場所を塗る方法
背中など、広い場所にステロイド外用薬を塗るのはとても大変ね。そう言うときはまず、患部の広さを大人の手何枚分か大体の目安をつけてみて。そしたら、清潔なお皿などに必要な分量の外用薬を絞り出すの。患部に点々と薬をおいて行って、その後で手の平で薬をまんべんなく広げて行ってね。
皮膚の状態合わせて塗り方を変える
ステロイド外用薬を塗り始めた時は、患部ににまんべんなく塗って行くの。皮膚の状態は3~4日もすると改善していくわ。そしたら、塗り方を変えるの。皮膚をつまんでみると、柔らかいところと固いところがあるのが分かるわ。固いところと柔らかいところが出てきたら、薬は皮膚の固いところだけに塗るの。
2~3週間根気よく薬を塗り続けると、固い皮膚もだんだんと柔らかくなって行くわ。そうなったらお医者さんと相談しながらステロイド外用薬を塗る回数や薬の強さを代えて行くのよ。
ステロイド外用薬の治療効果を上げるポイント
ステロイド外用薬の治療効果を上げるためには、次の4つのポイントを守ってほしいの。
- 皮膚の薄さによって薬の吸収率が違うので、塗る場所によって複数の薬を使い分ける。
- 同じ強さの薬でも聞き方が違うので、自分に合った薬を根気よくお医者さんと一緒に探す。
- 軟膏・クリーム・ローションを使用感や塗りやすさによって使い分ける。
- 完全に治らないうちに自己判断で薬をやめないこと。急に治療をやめると症状がぶり返す。
アトピー性皮膚炎の治療は、患者さんとお医者さんのコミュニケーションが一番大切よ。
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