こんにちは、Dr.komakoです。
家族がアルコール依存症になってしまったら…。
アルコール依存症の家族を抱える家庭は、とても大変なの。
とくに、夫がアルコール依存症になってしまった妻は、全ての苦労を背負ってしまうの。
そして、妻の心はどんどん変わっていくわ。
家族がアルコール依存症になったら アルコール依存症の夫を持つ妻の変貌
アルコール依存症を否認する妻
夫がアルコール依存症になった当初は、妻は現実を受け入れようとしないの。
夫のお酒の飲み方がおかしいと気付いても、「会社でいろいろ大変だからね。」
と夫自身ではなくて、夫の周りの状況のせいにするの。
夫の置かれている状況が解決すれば、夫のお酒の飲み方も改善すると思いたいからよ。
お酒を飲んで暴れるようなことがあっても、「お酒を飲まなければやさしくて本当にいい人。」とお酒だけを悪者にして、夫のお酒の飲み方が病的であることを認めないようにしているの。
お酒の問題を解決するために努力する時期
そのうち、夫のアルコール依存症を認めないわけにはいかなくなってくるわ。会社やご近所、家庭以外の場所から、夫のアルコールに関係した苦情が寄せられるようになるからよ。
とても肩身の狭い思いをするわ。
妻は、夫に頼み込んだり、お酒を隠したり、言い争ったり、家出をしたり、思いつく限りの手を尽くして問題を解決しようとするの。夫も、「もうお酒は飲まない。」と何度も約束するわ。
でも、その約束は、いとも簡単に破られるの。
夫婦関係が解体する時期
裏切られ続けた妻は、いつの間にか諦めてしまうの。「夫は、人間的に欠陥があって、お酒を飲むだけのだらしのない人」妻はそんな認識で夫を見るようになるわ。
当然、愛情や信頼関係は崩れて、夫との心のこもった交流はできなくなるわ。
夫抜きの家族が出来上がる時期
アルコールの問題が起こるまで、家族は夫・妻・子供という関係で成り立っていたわ。
でも、夫と妻という関係が壊れると、家族を構成している絆が壊れてばらばらになってしまうの。
妻は、子供のために自分が夫の役割を引き受けて、家族を再構成しようとするわ。仕事を始めて家計を支えるとかね。子供も、父親よりも母親だけに頼るようになるわ。
平穏を保とうとする時期
夫抜きの生活が出来上がると、その生活を平穏で穏やかな状態で維持したいと願うでしょう?妻は夫に関わらないようにして、家族に波風を立てないようにするわ。
この時期に来ると、別居や離婚を考えるようになるわ。
夫がいない生活が完成する時期
この時期になると、離婚を実際にしているかもしれないわ。
まだ同居を続けていても、夫は「だめな人間」という認識しかされなくなって、別居しているも同然の関係が完成するわ。
夫がアルコール依存症に立ち向かうと
夫が自分の置かれている状況を何とかしようとして、アルコール依存症を克服する治療を始めたら、家族はまた元の状態に戻ることができるかもしれないわ。
でも、それまでに作り上げていた「だめな夫」という認識を改めて、一度失った信頼をもう一度取り戻し、心の交流を取り戻すのは、とても大変なことなの。
アルコール依存症になった本人も、妻や子供も、変わらなければいけないわ。
もしも妻がアルコール依存症になったら?
これが、夫と妻の立場が全く逆だったとしたら。
妻がアルコール依存症になったとしても、夫は同じような段階を追って変化していくわ。でも、女性がアルコール依存症になるまでや、アルコール依存症が進行していくスピードは、男性の倍のスピードだといわれているの。
仕事と育児と妻のアルコール依存症。
夫は支えることができるのかしら?
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