こんにちは、Dr.komakoです。
三半規管を含む平衡器官とめまいには深い関係があるの。人がどんな動きをしていても、自分の身体がどんな位置にあるのかを理解して転ばないようにバランスを保つことができるわ。三半規管など平衡器官と脳で作られるネットワークのお蔭よ。このネットワークのどこかに不具合が生じると、めまいが起こるのよ。
三半規管とめまいの関係
耳の構造
http://www.kikumorijibika.com/
身体のバランスは、耳、目、手足、脳で保たれているの。目は周囲の景色を見て、自分の身体が今どこにあって、次にどのように動いたらいいのかを判断するわ。手や足も筋肉や関節で身体の位置や動きを感じ取っているの。
身体のバランスをとる時に、最も大切な働きをしているのは耳よ。耳には音を聞く役割のほかに、身体のバランスを保つ働きもあるの。
耳は、外耳・中耳・内耳の3つの構造に分かれているの。耳から鼓膜までが外耳で、鼓膜に伝えられた振動を中耳にある耳小骨が増幅しているの。内耳は中耳のもっと奥にあるわ。内耳には、かたつむりのような形をした蝸牛というものがあって、聴覚を司っているの。かたつむりの頭やつのの形をしたところが前庭という場所よ。前庭は三半規管と耳石器からできていて、身体の平衡感覚を司るの。
前庭からの信号は、脳幹を通じて小脳に伝えられるのよ。小脳は身体の平衡や無意識の動きをコントロールしているの。
三半規管と耳石器の働き
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三半規管は、前半規管、後半規管、外側半規管の3本のループからできているの。このループは頭や身体の回転をそれぞれ上下、左右、水平の3方向からとらえる働きをしているの。ループ状の規管のなかはリンパ液で満たされているの。後ろを振り返ったり、ジャンプしたりと頭や体が動いたら、規管のなかのリンパ液に流れが起こるわ。
規管の根元にはゼリー状の膜があって、その中に平衡毛という細かい毛をもつ感覚細胞があるの。リンパ液に流れが起こると、ゼリー状の膜が動くの。平衡毛はゼリー状の膜の動きを感じ取って、脳に情報を伝えているの。
三半規管の根元には、耳石器という仕組みがあって、水平方向、垂直方向の動きと速さ、身体の傾き、重力のかかり方を感じ取っているの。
耳石器には、卵形嚢と球形嚢という二つの容器があるの。その中には耳石という小さな石がたくさん入っているの。歩く、走る、飛ぶといった動作を行うと、加速度や遠心力や重力がかかって耳石の位置がずれるの。この情報が感覚細胞に感知されて脳に届けられ、脳が目や体に信号を送って身体のバランスを保っているの。
めまいが起こる理由
内耳の内側にある三半規管と耳石器、底から送られた情報をキャッチする小脳が、身体のバランスをコントロールしているネットワークをつくっているから、私たちの身体は平衡を保っていられるの。
疲労やストレスは、血管を収縮させていろいろなところに血行障害を起こすの。三半規管に栄養を送る血管が収縮して血行不良を起こすと、三半規管が上手く働かなくなって、小脳に誤った情報を送ってしまうとめまいが起こるわ。
耳石器の中の小石が三半規管の中に入り込んでしまってめまいを起こすこともあるわ。内耳のリンパ液が何らかの理由で内耳に漏れてめまいを起こすこともあるの。ウイルス感染で平衡器官からの信号を脳に送る前庭神経が炎症を起こしてもめまいを起こすわ。
内耳から脳へのネットワークの中のどこかの不具合でめまいは起こるの。
ネットワークの大元である小脳に病気が起こっても、めまいは起こるわ。ストレスや動脈硬化で小脳への栄養が不足すると小脳の働きが悪くなってめまいが起こるわ。もちろん、小脳に出血が起こったり、血管が詰まって細胞が死んでしまってもめまいは起こるわ。
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